2018年03月03日

「裾野おんぱく」ガイドマップ

 世界中でオープンデータやデジタルマップに関するイベントが行われています。

 直接関係はありませんが、静岡県内でいち早く行政データのオープンデータ化に取り組んでいる裾野市(私の職場があります)で、今日から「第3回 裾野おんぱく」(温故知新博覧会)が始まりました。日ごろお世話になっている皆様への感謝の意を込めて、実行委員会が出されているパンフレットをオープンデータに見立てて、スマホやタブレットで利用できるWebアプリにしてみました。

onpaku01.jpg
クリックするとWebアプリにリンクします。

うまく開かない場合はこちら。

パソコンで開く際、Internet Explorerでは、ピンアイコンが表示されない場合があります。Google Chrome,Safari等、違うブラウザでお試しください。スマホ、タブレットでも閲覧できます(GPS付きのもので現地で開けば現在地が地図上に青い点で表示されます)

 このアプリは、京都のスタートアップ・ベンチャーであるStroly社が運営しているもので、絵地図や古地図、手描きの地図など、様々な地図に位置情報を与え、写真や音声、動画へのリンクをピン型のアイコンと関連付けて閲覧できるものです。
(↓こんな感じ)
sample1.jpg
地図の範囲内にいて、スマホ等で地図を見ると、画面に現在地が表示されます。
また、絵地図からWeb地図にワンタッチで切り替えることも出来ます。
(↓こんな感じ)
sample2.jpg
今回扱った絵地図は東が上に描かれていましたが、Web地図に切り替えると北が上になり、ピンアイコンもそれに合わせて振られています。

 GIS(地理情報システム)の利用が前面に出された新科目、「地理総合」が必修となり、「社会に開かれた教育課程」を全体のキーコンセプトに掲げた新しい学習指導要領がスタートするのは4年後です。

 これまでのように「地図描きソフトの使い方を教えて、分析させる」実習から、「地域のニーズを汲みとり、ソリューション(問題解決)を導くために(デジタル・アナログの区別なく)地図を使いこなすための教材や指導ノウハウの蓄積が求められています。・・・紙のパンフレットをより使いやすくしたいというニーズに応えて作ったこのマップは、ほんの少し先の未来の新しい地図教材の在り方を象徴しているのではないかと思います。

 色々と長くなりそうなので、このシステムの価値と可能性についてのコメントはまた改めて・・・。「Stroly」は、地理必修化時代のキラーコンテンツの一つと踏んでいます。

〇Stroly α
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2015年02月02日

「記事ぶらり」プロジェクトwith沖縄タイムス

 様々な地図をiPadに取り込んで、オフラインで現在地表示や埋め込んだ写真や説明文を参照できるアプリ、「ちずぶらり」シリーズ。「ふじぶらり」を運営して2年になりますが、新たな実験として、新聞記事のスクラップを埋め込んで、現地で見てみようという試みをやってみました。

 勤務校の修学旅行の研修担当と、NIE(教育に新聞を)の実践指定校の主担当という立場をフルに生かして、沖縄のローカル紙、「沖縄タイムス」さんから過去の記事を取り寄せ、自由にスクラップしてもらったものを、沖縄の地図に埋め込みました。更に、同社のデジタル局の與那覇記者、GIS沖縄研究室の渡邊先生(昨年のG空間EXPOで来場者賞を受賞されたコンビ)の協力を得て、古い地図の上に古い記事を載せるバージョンも作りました。

 あくまで実験用であり、アプリは未だ非公開ではありますが、修学旅行の実地研修当日は、那覇の国際通りから牧志市場界隈をiPad片手に歩きました。

 いわゆる「観光向け」「学習向け」の解説と違い、新聞記事は出来事をシンプルに、わかりやすく伝えてくれます。また、記事だけでなく、広告や映画などの催しもの案内なども、時代を象徴するシンボルになると思います。

 空港に降りてから出発まで、観光バスで史跡・戦跡めぐりにお買いもの。班別研修はタクシーで・・・・沖縄に限ったことではありませんが、最近の修学旅行はとかく「街を歩き回る」機会が不足しがちです。また、修学旅行生向けに、だいぶ作りこまれたアプリが提供されてはいるものの、事前学習で自由に情報を組みこむなどの自由度に乏しいのが実情です。

 事前学習で新聞を切り抜けば、土地の事がよくわかりますし、地図を取り込んで位置合わせをすれば、地名を覚えて土地勘がつきます。行く先の記事を切ったり載せたりするのが理想ですが、沖縄の生徒が沖縄の記事を、我々が富士山麓の話題を切って地図に載せ、お互いの修学旅行に役立てるといったような使い方ができるかもしれません。

 私が主査を務めている日本地図学会の学校GIS教育専門部会では、夏にワークショップを企画していますが、今年は是非、那覇でやってみようと思っています。昨年の石巻と同じような形で、「ちずぶらり」に地図や記事を載せる体験と、実際に外に持ち出して使ってもらうつもりです。今後の展開にご期待ください。
 最後に、非公開のアプリではありますが、いくつかスクリーンショットと、フィールドワークの模様をまとめていただいた新聞記事をアップします。


その1 沖縄本島全図  バスの中からでも勉強することができます
島内で濃く塗ってあるところは米軍用地です。
エイサーの様子などYoutube動画も埋め込めます(オフラインだと見られませんが)。


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その2 古地図・古空中写真 
1910年、1973年の地図と、1945年(米軍撮影)と1972年(復帰の年:カラー)を載せました。1972年の写真で画面中央に放射状に建っている建物群は米軍住宅(1987年に返還。現:おもろまち新都心)です。



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その3 国際通り
観光用マップを取り込んで位置合わせをした上で、新聞記事を埋め込みました。
「沖縄三越」の閉店、スターバックス、ドンキホーテの初進出、牧志公設市場がオープンしたばかりの頃の記事など、地元の人にはたまらなく懐かしい記事を多く入れました。

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●フィールドワークでの実証実験を報じる沖縄タイムス紙(2015年1月30日朝刊)
静岡新聞にも転載していただきました。生徒にはいい記念になったと思います。
http___viewer.okinawatimes.co.jpg


【リンク】
 ・沖縄タイムス
 「電子新聞」の購読を始めました。紙の記事をスキャンするよりも断然きれいです。
 動画ニュースも配信していますので、埋め込んでみても面白いと思います。
 今回の実験では、大変大変お世話になりました。
 GIS沖縄研究室
 GISマニュアルから貴重な地図データまで。素材提供で大変お世話になりました。

地図が語る戦没者の足跡(沖縄タイムス:2014年11月15日付)
G空間EXPOの受賞を報じる記事。企画記事のWebサイトへのリンクがあります。
なお、同企画は、「ジャーナリズム・イノベーションアワード」の特別賞も受賞されました。

那覇City Wifi(案内)
今回の隠れた功労者。パスワードがユニークです。

posted by いとちり at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ipadで地理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月23日

ふじぶらり@富士山女子駅伝2014

  これでもかっ!というほどの快晴の空と富士山日和の今日、第二回富士山女子駅伝が行われました。
 昨年、この大会に触発されて、自身が管理しているアプリ「ふじぶらり」に「富士山女子駅伝MAP」を載せて(大会には間に合わず)、初めて迎える大会でした。2月に自転車や車を走らせて、富士宮から大淵まで、チェックポイントの交差点を一つ一つ写真に収めて、大会実行本部に許諾を得て・・・・なんてことをやっているうちに春が来てしまい、何に使うのかなあと思いながら、「2013年版」として地図リストに転がっています。
  今日は、第二中継所で応援しました。全速力で駆け込んでくる2区のランナー、商店街を黙々と走ってアップする3区のランナー、マネージャーさん、テレビ局のスタッフ、ボランティアの方々等大変な賑わいでした。走り終えた後、クールダウンをしている選手に母親が何気なく「お疲れ様!」と声をかけたところ、姿勢を出して満面の笑みで「ありがとうございます!」と返事した選手。スバラシイ!と思って午後に録画中継を見ていたら、サングラスをして、ものすごいデットヒートを繰り広げていたことがわかりました。

 で、ふじぶらりですが、テレビ観戦のお供に、大変役に立ちました。カメラはずっと選手を追っていますので、今どのあたりを走っているのか、地元民でもイマイチわかりません。画面に出てくる「〇区、1.5q」といった数字を頼りにピンを押すと、「あ、ここね」というのがよくわかりました。せっせと撮った交差点の写真も、個人的には役に立ちましたが、使われた方、いかがだったでしょうか?

  昔、京都で学生ガイドのアルバイトを長くやっていて、先輩から「交差点の四つ角に何があるか、徹底的に覚えろ。そうすれば横を見るだけで現在地がわかる」と教えられ、「〇条×通り、西北、△銀行」というような形で諳んじた体験が、この地図を作りました。ルート自体はまた主催者に聞くとして、できれば来年までにこれらの情報をオープンデータ化できれば、もっといいアプリを作っていただけるのではないかと思います(学生の大会なので、ぜひ学生さんに頑張ってほしい)。

 母校が連覇を飾り、何よりでした。また来年もやってもらえると思いますので、じっくり改善に努めて行こうと思います。選手の皆さん、スタッフの皆さん、どうもお疲れ様でした。またどうぞ富士にいらしてください。
burari02.jpg   burari01.jpg
【リンク】
ふじぶらり(iOSアプリ)
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2014年09月15日

「ふじぶらり」2年間のあゆみ

  2012年に公開をはじめた、iPadアプリ「ふじぶらり」。個人商店的な運用で、富士山周辺の地図をアプリ化しておりますが、お陰様で公開から2周年が過ぎました。製作元から色々とデータを頂きましたので、まとめてみました。

(1)ダウンロードの推移
burari001.jpg



 総ダウンロード数が3864(2012年6月〜2014年7月まで)。
個人で作ったアプリとしては多いとみるのか、「富士」を銘打っておいてこんなものか?と言われるかは解釈の次第ですが、せっかくいいコンテンツを預かりながら、十分に伸ばしていないなあというのが正直なところです。自身の転勤(富士市→裾野市)やいろいろ忙しいこともあり、地図の更新やプロモーションが十分にできていないのが伸び悩みの原因かと思います。

 この秋から、勤務校の生徒にも参加してもらって、富士山東麓の地図や情報を載せて行こうと準備していますので、なんとか盛り返しをしたいところです。

(2)海外展開
  公開当初から、意外と外国からのダウンロードがあるこのアプリ。中国語圏での人気があるようです。



アジア ヨーロッパ その他 
日本2988ドイツ11アメリカ73
中国397フランス9カナダ8
台湾159イギリス6ペルー1
香港85ロシア6オーストラリア8
タイ33オランダ5ニュージーランド1
マレーシア24イタリア3ベネズエラ1
シンガポール16トルコ2メキシコ1
韓国6ポーランド2  
インドネシア4オーストリア1  
サウジアラビア4スイス1  
ベトナム3    
クウェート2    
マカオ2    
イスラエル
1
    
アラブ首長国連邦1    
地図にするとこんな感じです。
oversea011.jpg
グラフにするとこんな感じです。
download.jpg
 現在、外国語対応しているのは、静岡県提供の「富士山世界遺産地図」のみ(英・韓・中:簡/繁)です。
システムとしては、多言語対応なので、手伝ってくれる人を含めて体制を整えたいところです。

 もともとは、「観光案内アプリ」ではなくて、地理の教材にも使えるような、地元密着型のネタを集めて地域振興に役立てようというアプリです。システムの改善や、共用タブレットの調達など、学校や地域を巻き込んで地図アプリづくりができる体制が徐々に整ってきましたので、ぼつぼつワークショップ等を開いてもいいのかなと思っています。

 この記事をお読みの方で、お手元にiPhone,iPadがある皆様、無料ですので是非お試しください。

burari003.jpgburari004.jpg

posted by いとちり at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ipadで地理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月09日

iPad地図帳実験@仙台

 8月8日、9日の2日間、仙台で行われた「宮城県高等学校社会科研究会」の地理部会にお邪魔しました。2011年の夏から、地図学会学校GIS教育部会の主査として、関わってきたiPadアプリ「震災記憶地図」がいよいよ実地で試される、しかも高校の地理の先生によって直に評価されるということで、お話を受けたときから気合を入れて準備してまいりました。前週に下見で石巻市、名取市をまわり、昨日の昼、七夕まつりで賑わう仙台に再び降り立ちました

 8日は講演。防災教育とGISを絡めてとのことでしたので、「東北が日本の地理教育を引張るエンジンになる」という持論を展開させてもらいました。特に、GISデータ化された素材が豊富で、研究会組織も活発な宮城県は、まさにその先頭車両になっていくと思います。

 同時に、レンタルで調達した20台のiPadを操作していただいて、「デジタル地図帳三品」を体験してもらいました。単純にPDFファイルを開く(でも、連続表示など結構面白く使える)
「なんちゃってデジタル地図帳」、プロジェクタで投影するよりもぐっと見やすくなる「卓上Google Earth」そして、メインは東北限定のハイパー地図帳アプリ「震災記憶地図」です。

 2日目、本日の「iPad巡検」は、震災記憶地図による初の野外巡検イベントとなりました。一度地図をダウンロードして端末にストックすれば、インターネットに繋がらなくても安定して地図を見ることができるのがこのアプリの最大のウリなのですが、バージョンアップの移行期でそうした機能が一部うまくいかなかったため(事前に知らされていたのですが)、野外でWifiモデムに頼るのは非常に厳しいことを再認識しました。また、Wifiによる位置特定も、古いiPad2 では反映(でも、「ここは千葉県」というくらいずれている)したものの、新しいiPad miniではウンともスンとも言いません。それでも、仙台市が公開している「盛土・切土マップ」や、旧版地形図を次々に切り替えながら郊外の住宅団地を歩くと、一見、何の変哲もなさそうな住宅地が実に面白く見ることができました。

 午後は、有志を募って名取市の閖上地区に「震災記憶地図」を持って行きました。広大な荒野となった場所で住宅密集地の頃の地図を開き、現在地を開くと身につまされるものがあります。また、他の地域では「災害対策危険地域」(新たな住宅を建てることを禁止する代わりに、住民に保証金等を出して移転を促す)のゾーニングが進んでいますが、ここではそうした線引きができないままです。平均6mもの盛土をしてその上に新たな住宅地を建設して、もう一度この場所で暮らせるようにしたいという人たちと、他地域同様に「建設禁止」区域にし、自主的に移転した人を含めて補償するという人々との間で意見が真っ二つに分かれているということを、地元にお住まいの先生から教えてもらいました。

 発災直後に「地図太郎マニュアル」を書き、「震災記憶地図」に、被災前の観光案内図を載せる仲介をするなど、被災地の外側で、できることをやってきました。今回のイベントでやっと「現場の内側」に足を踏み入れて、確かな拠点を築くことができたと思っています。昨年伺った新潟県長岡市同様、これから地理や防災教育の教材や実践を作っていく上で、宮城の先生方は、心強い“知恵袋”になっていただけると確信しております。昨日も、杯を傾けながら当時のことや、「この人に会ってみたら?」っといった助言をいただきましたし、ある私学の先生からは、「実は、学校挙げてiPadを導入することになったのだが、ぜひ手伝ってもらえないものか?」というありがたい申し出もいただきました。

 講演の締めでも、今日の挨拶の締めでも申し上げましたが、
「宮城が頑張れば、日本の地理教育は、三歩前進する」と思います。一歩は防災(を含めた日本地理の高度化)、二歩はGIS、そして三歩目は、教員の組織化と研修の高度化です。

 宮城県の先生方は、「昔に比べると今はねえ・・・」なんて嘆いていらっしゃいましたが、これだけの先生方が茶碗酒を酌み交わしながら社会科論、地理教育論を熱く語る県はそうはありません(新潟も熱かったですが)。そうした「文化」を守りつつ、ぜひぜひ他県の、日本全体のチリ教員を引っ張って言ってもらえたらと思います。
 重ね重ね、ありがとうございました。
 本日の成果と得られた課題は、8月下旬の日本地理教育学会で発表します。

【講演資料とリンク】
○レジュメです
sumary20130808.pdf 
○スライドです。(⇒PDFはこちら sendai20130808.pdf






○iPadを使って見ていただいた「Webマニュアル」です。
http://www.itochiri.jp/miyagi2013/index.html
posted by いとちり at 18:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ipadで地理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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