2009年06月12日

地理教師の静岡空港巡検記(2)ターミナルビルへ

out1.jpgair13.jpgやってまいりました静岡空港。

以前、練習試合の帰りに車で通った時はなーんにもない、ガードマンしかいない空地だったのがこんなに立派になっているとは・・・・・!。平日だというのに人がたくさんです。

 

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 ターミナルビル自体は、別にどうということのない普通の地方空港といった感じ(失礼)。建設メニューに「定食」があるのならこんな感じかなという感じです。まあ、変な所に凝って建設コストがかさんでもしょうがないので、質実剛健という感じでしょうか。

 案内所のそばに大きな静岡県(および山梨県)の地形地図がかけられていました。この空港の「勢力圏」がなんとなくわかります。

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 2階に上がると、大きな空港の模型が。食い入るように見る見学者(地元の人?)指示棒片手に町役場の職員さんが、熱く語っていました。

 土産物屋で幅を利かせていたのはやっぱりお茶

 

 

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 駐車場は、平日なのに結構混んでいました。静岡ナンバーが主で、たまに浜松ナンバー。うちのあたりの「沼津」ナンバーや、この間できた「富士山」ナンバーはほとんどありませんでした。

  貸切バス乗り場に外国人観光客用のバスが(団体名がアルファベットと数字表記なのですぐにわかります)。ナンバーを見ると、大阪のバスでした。どんなルートで観光されるんでしょうか。興味深々です。

 Yokoso Japan!のロゴに、バスは何気にDaewoo(大宇)・・・・韓国製。

 韓国の方シフトでしょうか? なかなか気を遣ってはります。

 



posted by いとちり at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 静岡空港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

地理教師の静岡空港巡検記(1)島田駅〜空港へ

 やっと写真が見られるようになりましたので、静岡空港の巡検記をぼちぼち書いていきたいと思います。

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 富士山の麓から、ロングシートの通勤電車に揺られて1時間。島田駅に着きました。

 改札口を過ぎたところの窓に手製の静岡空港→」の紙があるのみで、特に目立った案内もありません。

 にぎにぎしい看板でもあろうかと思いきや、ちょっと拍子抜けです。

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shimada31.jpg「静岡エアポートライナー」 と、名前はかっこいいんですが、メインゲート(?)駅から空港までが1日5本というのは悲しすぎます。この日、次のバスが来るまでたっぷり1時間10分待ちました。うーん、電車で移動した時間の方が短い。

 きっと、「飛行機乗ってた時間の方が短いぞ!」と怒る人もでるんじゃないでしょうか。

 

 

 

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長い待ち時間を使って島田の駅前を街歩き。

平日のためか、車も人もガラガラ。典型的な 「シャッター通り商店街」です。 本屋さんで島田の地形図を買ったら「平成8年修正」版。新空港が載った新しいものは「まだ入荷していない」そうです。「バスで行くの。いや、ごくろうさんだね。不便でしょ。ごめんなさいね」と店長さん。コンビニ一つない駅前。時間つぶしは大変です。宿場町の上、 扇状地で水がきれいと見えて、和菓子屋さんが多いです。あと、駅前には製紙工場も。我が街と同じシチュエーションに親近感というか、同情の念が湧いてきます。

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小さな小さな観光案内所は「Closed」商売っ気はありません。

福岡、札幌、那覇の街のバックに富士山の合成写真ポスター。

オリジナルの景色は、手前に煙突の森ですが・・・・(苦笑)

              (詳しくはこちらの記事

 

 

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 1時間後、バスが来ました。

 空港見学の人で満員です。皆さん帰りのバスの時間を気にされていました。「帰りはタクシー相乗りしましょうか?4人で乗れば、1人900円よ」という相談も。バス便の少なさは、タクシー会社への配慮か・・・・?

 

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バスは大井川を渡ります。

江戸時代には防衛上の理由から橋を架けるのが禁止され、人足の肩車か駕籠に乗ってしか渡れなかった大井川。明治維新後に橋が架けられ、リストラにあった人足と、江戸を追われて駿河に移住した旗本達が開墾したのがこの牧の原台地.「お茶処静岡」のルーツともいえる景色です。橋を渡ると目の前は一面の茶畑。外国語を含めて、ちょいと観光アナウンスを入れてもいいんじゃないでしょうか。

 

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 新幹線の下をくぐり、左に曲がって台地をのぼるとそろそろ空港です。地形図を見ると、新幹線は空港の滑走路とターミナルビルの真下をトンネルで通過しています。

 この空港を作るとき、「あわよくば新幹線と直結」というのが、他の候補地に勝った主たる理由のようですが(あと、今の県知事の地盤がこの辺ということもあるかもしれない)、JRが猛反対して、今のところ新駅の計画はありません。

 もし「静岡空港駅」ができれば、静岡駅まで10分、浜松駅まで25分、新富士駅まで30分もあれば着くでしょう。ただ、いくら速いからと言っても、何十億円かけて駅を作り、それを何年かけて回収できるか、これだけ「のぞみ」がばんばん走っている中で、どうダイヤを組むか、ライバルである飛行機のために「敵に塩を送る」行為をしたくない等々、「絶対嫌です」と言う、JRの言い分もわかります。 リニアが走って、新幹線の列車が全部「こだま号」になって、余裕が出たら・・・・・どうかな?というレベルじゃないでしょうか。

 空港周辺は、滑走路の延伸工事の真っ最中でした。埋立地のような盛り土が道路を挟んで延々と続いていました。島田駅から25分。長い待ち時間とは対照的に、快適な、スムーズなドライブでした。

posted by いとちり at 08:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 静岡空港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月09日

静岡空港へ行きました。

 学校祭の代休を使って静岡空港へ行ってきました。

 素知らぬ顔して子供達を保育園に預けて直行。素知らぬ顔してお迎え・・・・。

 子育て世代は巡検の時間を捻出するのも一苦労です。

 「無料駐車場2000台完備」と、どこかのショッピングモールのようなあおり方で、県民に自動車で来ることを促している静岡県ですが、天の邪鬼というか、他県や外国からのゲストの気持ちになろうということで、あえて公共交通機関を使って富士市から空港まで行きました。

 写真はまたアップしますが(デジカメのコードがないので写真が出ません)、帰ってすぐの感想、「アクセスさえよければいい空港なんだろうけどねぇ・・・・。」ハッキリ言って、不便です。「富士山・静岡空港」を名乗る割に、富士山のふもとに来るころには疲れ果ててしまいます。行きは、空港到着までたっぷり2時間、 しかも、そのうちの50分が、「島田駅でのバス待ち」(悲)・・・商店街一周して、本屋で地形図買っちゃいましたよ(しかも、「平成8年版」で空港が影も形もないのがまたシュール)。20分かそこらで着くのに、客を1時間も待たせるんじゃない!。・・・・いや、これはどっかの新幹線駅のように、タクシー会社を儲けさせるための策か?(片道¥3600だそうです)などと思いつつ、閑散とした駅前をぶらぶらしました。 コンビ二すらなく、ガラーんとした商店街。宿場町らしく、古そうなお菓子屋さんなどはあるのですが、悲しいくらいに人がいません。

 バスが出る南口に至っては、さらに寂しい。どうせJRに接続するのならば、金谷駅にバスを走らせた方が、大井川を渡らない分近いですし、大井川鉄道のSLとかあって、少なくとも島田駅前よりはよっぽど「絵になる」と思いますがいかがなものでしょうか(2005年に金谷町は島田市に吸収合併)

 帰り、よそから来た旅行者の気持ちになって、静岡駅行きの高速バスに乗りました。公称、静岡駅まで50分、実際かかった時間、90分・・・・・うーん、高速に入るまでがやたらに長いし、高速では工事渋滞だし、静岡インターを降りてからまた混むし、車内は満員で狭いし、静鉄には悪いですが、「これじゃ拘束バスだね」と思いつつ、90分耐えました。空港から中心市街地まで90分以上かかってしまうバスというのは、ちょっと厳しい気がします。札幌時代は家の目の前が空港バスの停留所でしたし、鹿児島、広島、熊本、長崎、等々、駅から離れた空港に行くバスに揺られた経験は人一倍あるつもりですが、静岡駅に着いたらフラフラ。街を歩く元気もなく、即電車に乗って帰りました。

 ターミナルビルも、滑走路もピカピカです。すごい施設が静岡県にできたなと思います。ただ、せっかくいいハコモノを作っても、そこに至るアクセスが悪ければ何にもなりません。「静岡空港だから、静岡にバスを走らせよう」、「いやいや、浜松にも」「掛川にも」「富士山にも」「待て待て、島田市なんだから島田駅行きも出さねば・・・・」我田引水ならぬ「我田引バス」争奪戦。バスの数には限りがありますから、必然的に本数が少なくなるのは目に見えています。他県のお客さんは不便さに困り、せっかく降り立った空港でちょっと土産物を見たり、食事でもしようかと思っても、バスの時間に追い立てられて、ゆっくりできません(何しろ「次」のバスの時間が恐ろしく先なので)。で、困った他県人の苦労も知らず、静岡県民は素知らぬ顔してマイカー移動・・・・。これでは「静岡の空の玄関」が泣きます。島田なら島田、金谷なら金谷にせめて15分間隔でバスを出し、島田から静岡まで快速電車なりなんなりを走らせる(この区間は人口増に伴ってやたらに“新駅”が建設されて駅数が多い)。ターミナルビルの真下を通る新幹線に駅を作ることが当面不可能ならば、そのくらいの「選択と集中」をしないと、「福島空港化」は避けられません。

 空港見学需要が一巡したら、空港駐車場をパークアンドライド、大井川鉄道へのゲートウエー駐車場にしてもいいと思います。例えば、大井川鉄道の切符を持っている人は、連絡バス代を無料にする、空港発着の「SL見に行くツアーバス」を出すなどが考えられます。そうすれば、飛行機には乗らないがSLに乗りたい(見たい)東京や中京圏の人を呼び込むことも可能です。鉄道好きは、飛行機好きな場合が多い(私もそうです)ですし、この空港の駐車場は開放的というか、駐車場のどこからでも滑走路が気持よく見えるので、うまくPRすれば、子供連れの遊びスポットや、恰好のデートコースにもなると思います。

 などなどと考えつつ、長い移動をしてまいりました。月刊地理にコラムのスペースももらったし、夏休みの宿題として「静岡空港」の有効活用法を考えてみたいと思います。

 

 

posted by いとちり at 22:23| Comment(1) | TrackBack(0) | 静岡空港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月08日

静岡空港付近の地形図が改訂

国土地理院から、静岡空港の開港に伴い、2万5千分の1地形図「島田」を描き換えたとのアナウンスがありました。

http://www.gsi.go.jp/chubu/chubu60001.html
 6月4日から全国の書店、地形図販売店で販売中との事です。

参考図として、「修正前」と「修正後」の地形図をPDFファイルで公開しています(↓こんなかんじで)

もちろん、何年も前から工事をしていたのですが、地形図の表現上は、何もなかった茶畑に、ある日突然空港が登場!という形になりました。見学に行く時は要チェックですね。

sizuokaair.JPG

  ウオッちずは改訂済みですが、ただ、いろんな地形図を組み合わせて使っている関係で、ちょっと地形図をズームアウトすると、「空港建設中」 の文字が書かれて等高線もくっきりと残る、1つ前のバージョンの地形図が見られるという裏技(?)を発見しました。全ての地図画像が更新される前に、教材用に、画像として残すなら今です。

http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=344742&l=1381120

  Google Map上にはまだ空港はありません。 「遅い!」と怒る前に、教材用に画像を残しておきましょう(ただし、衛星写真は詳細ではありませんが)。

http://maps.google.co.jp/maps?utm_campaign=ja&utm_medium=ha&utm_source=ja-ha-apla-jp-google-gm

posted by いとちり at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 静岡空港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月28日

福島空港の教訓

今月は、27日にしてアクセス1万1000件を突破。ご愛読ありがとうございます。 

さて、今朝の朝刊1面から。

日航、12路線を廃止・減便 09年度、全日空も10路線

 日本航空と全日本空輸は世界景気低迷による需要減を受け、不採算路線の見直しを加速する。2009年度に日航は国内線・国際線合計で12路線、全日空は10路線前後を廃止・減便する。両社は原油高などを理由に07、08年度も大規模な路線整理に着手しており、3年間で路線が1割減ることになる。削減対象が集中する関西国際空港や地方の経済にも大きな影響を与えそうだ。                                      

 (日本経済新聞)

 計画段階ではあれだけ「いらないいらない」と言われ、今年3月開港予定が測量のミスや反対派の地主が立ち木を切ってくれないということで、開港日がずれ込むと「何やってんだ、とっとと開港しろ」と叩かれまくっている静岡空港。この6月からは、私達も事故ハイジャック、そして「撤退」という言葉に敏感になる県民になるわけです。

 空港ができると、九州が革命的に近くなるなとか、修学旅行はどうなるんだろうとか、高校関係者の間では何かと話題に上る静岡空港ですが、「果たして本当に採算取れるんだろうか」という疑問に対して、格好のケーススタディーがあります。そのうち予算が取れたら是非やってみたいと思う研究、それが「福島空港の研究」です。


福島空港  


静岡空港建設予定地(住所がまだないので、緯度経度でひきました) 

 Wikipediaで福島空港をひいてみましょう。国語の時間じゃないですが、主語を「静岡」に取り替えるだけで、静岡空港の未来が透けて見えるような気がします。

(1)開港は1993年3月20日である・・・・・・静岡も2009年3月開港予定だった。

(2)滑走路は2000m1本で開始・・・・・・・・静岡は2200m

(3)就航地は新千歳、那覇、伊丹、ソウル、上海で、羽田・成田へは飛ばない

・・・静岡もほぼ一緒の条件です。

(4)需要予測達成率は38.0%と、日本国内の空港ではワースト4位であり、運用方法・存在意義が問われている(2006年)⇒静岡もそうか書かれなきゃいいですが・・・。

(5)東京まで新幹線で1時間で行ける。福島市からは、仙台空港に行った方が便利で便数も多い。

浜松の人は中部国際に行き、沼津・三島人は羽田に行きという構図が・・・・・。

(6)那覇空港便は2007年度の搭乗率は63.8%で、修学旅行期には臨時便も運航される。搭乗率60%以上であれば採算が取れると言われる航空路線では悪くない数字であるが、燃料費高騰に加え、団体客が多く1旅客あたりの単価が低いこともあり好調とは言われていない。2008年7月31日に廃止届が提出された。

まさに「豊作貧乏」「薄利多売」。静岡県の高校も沖縄大好き。

 二の舞にならなきゃいいですが・・・・。

(7)広島西飛行場便、福岡空港便 - ジェイエアが2001年4月より開設。2002年3月をもって運休。

   函館空港便 - 中日本エアラインサービスが1995年より夏期季節運航で開設。2001年をもって運休。

ニッチ(隙間)をついて小型機を飛ばす戦略は静岡空港でも検討中。大丈夫か?

(8)仁川国際空港便は開設以来好調に推移している。2005年9月に週3便から週5便に増便されたが、利用率70%程度と好調なものの、1旅客あたりの単価が低く収益が悪いことから、2006年9月に再び週3便に減便した

 福島放送ニュース(2009年1月12日付)によると、福島=仁川便の日本人搭乗率は18.8%とのこと。乗客の8割が韓国人旅行客。特定の国の観光客に頼り、それがパタッと人が来なくなるリスクは、12年前、「アジアからの観光客に支えられて、未来は明るい」という結論で締めくくる寸前に、東アジアで通過危機が起き、すべてを書き直す羽目になった我が修士論文@九州・別府で嫌と言うほど味わいました。

  静岡のゴルフ場が韓国人であふれかえる事はないにしても、搭乗率欲しさに団体客を呼びまくりをしたところで全然儲からないと言う教訓は、肝に銘じておいた方がよいかと思います。

 空港ができれば、確かにこれまで静岡に来るなんて事がなかった人をたくさん呼び込めるかもしれません。しかし、膨大な元手と維持費がかかっているので、利用者と売り上げがどんなに多くても、そう簡単には儲からない巨大なインフラを我々は手にしてしまったわけです。高速道路がドル箱路線ではとっくの昔に建設費の元を取っており、無料化してもいいはずなのに、赤字路線の維持と新たな道路建設の為に延々と料金を払わされているのと同じように、どれだけ県の税収が増えようとも、静岡空港が赤字を垂れ流す限り、どこかが割りを食う事は間違いありません。しかも、パッと見賑わっているように見えるから、たちが悪い。外国人観光客が、自分の田舎ではしゃいでいる姿は、自尊心というか、自己満足度は上がりますし、TV受けするネタです。しかし、客単価が少ない人の行列をどれだけ作ったところで、経営上は全くメリットはないということは、先輩・福島空港が悠然と語っているようにも思います。

 さあ、福島空港の未来はいかに。 静岡空港は、福島の教訓を生かせるかどうか・・・・。

 

posted by いとちり at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 静岡空港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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