2021年07月12日

15分でできるGISマニュアル−フォッサマグナをなぞろう

 週2時間の2年生地理B。テスト範囲を作るために、GIS実習とは余り縁がありませんでしたが、今日ふと思いついてパソコン室で授業をしてみました。

 「日本の地形」のイントロ。プレート境界や山脈などを解説した上で、地図帳を見ながらフォッサマグナと中央構造線をなぞるというのが定番の流れですが、この「フォッサマグナなぞり」の作業を「地理院地図」でやってみました。
 画面を見ながら操作すること、拡大縮小が容易なこと、立体化できること、地図帳ライクな地図と衛星写真、標高区分図などを切り替えられることなど、デジタル地図ならではの利点があります。難点は、プリントアウトやクラウドサービスでも使わない限り、作図した画面を持ち帰れないこと。将来的には、いちいちパソコン教室に集まらなくても、教室で各自の端末で描いてそのまま保存したり、クラウド上においてスマホで見るようなことも当たり前になっているかもしれません。
 今ある環境で、レギュラーの授業に自然にGISをピンポイントで活用するか・・・現状では、まず「部屋の確保」ありきですが、近い将来一人一台端末所有が当たり前になる時を見据えて、2週に1回ぐらいのペースでGISを取り入れて行けたらと思っています。3年生の4単位ものは、昨日の学会報告の通り、「金曜日はGISの日」にしていますので、実習はもとより、問題演習やレギュラーの授業でのスポット投入にも取り組んでいきたいと思います。

 今日の地理院地図の実習は、マニュアルなしで行いましたが、他のクラスでの用途を見据えて即席のマニュアルを書いてみました。今回は広域の地図でフォッサマグナを扱いましたが、立体化や断面図などは、地形図レベルでも応用が利くと思います。

fault001.jpg

マニュアルはこちら fault.pdf
7/19 一部改訂(標高区分図と陰影起伏図を追加する方法を記載)
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2021年06月26日

宗教マップの作成と分析(GISマニュアル2021-4)

 金曜GISシリーズの第4弾です。
 「民族と宗教」の単元にちなんで、世界の宗教別人口マップを描いています。
 マニュアルとデータをアップします。

マニュアル
データ
こんな地図を描いています。
map01.gifmap02.jpgmap04.jpg

元データはこちらを使いました。

posted by いとちり at 17:08| Comment(0) | 授業の教材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月18日

富士市に都市問題はあるか?(GISマニュアル2021-3)

 金曜日の地理はGISの日。3週目です。
 今回は、「都市問題」の単元にちなみまして、身近な地域のメッシュデータを可視化する実習を行いました。
 帝国書院さんが、このほど公開を始めた「ジオグラフ」というWebGISを使って地図を描き、Google Earthに転載して詳しく観察してみようという内容です。
 ジオグラフは、クリックだけで簡単に立体的な棒グラフマップが描けて、様々なテーマの地図を直感的に描けるところが強みです。ただ、棒グラフの下にある「地図」を見ることが出来ません。そこで、Google Earthで開き直して、「地理院地図」のタイルマップサービスを下に敷いてあげることで顕著な指標が出ている場所を拡大して見られるようにしました。
 Google Earthで表示する際は、異なるテーマのKMLファイルを作ってGoogle Earth上でつけたり消したり出来ますし、隣り合う街を連続的に表すこともできます(↓こんな感じ)。
shizunuma.jpgshizunuma02.jpg
「限界集落」・「スプロール化」・「インナーシティ」・「コンパクトシティ」など、教科書の太字ゴシックの用語・概念は、どこか遠くの世界のように感じてしまいますが、身近な場所でも指標を正しく分析すれば、問題が起きている場所は特定できます。
 都市問題解決のための優先順位、すなわちどこにメスを入れ、投薬(公費を注入)したらよいのか、その投薬は効果かが出ているのか?を常にチェックする上で、地域メッシュを始めとした小地域について詳細なデータと経年的な変化を追うための蓄積は重要です。このサイトは、最初からメッシュ毎の詳細なデータが組み込まれているので、市町村名さえ入れれば関連する指標の立体棒グラフが出来ます。
【マニュアル】(PDF)
【利用するサイト】帝国書院「ジオグラフ」

geo.jpg

地理院地図KML

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2021年06月13日

世界の人口増加を可視化する(GISマニュアル2021-2)

富士東高校の「金曜GIS」の2回目です。

 2週にわたって世界の人口データの地図化を通じてMANDARAの操作に慣れてもらいました。
出生率や人口増加率などの生データも、EXCELやMANDARAを使って料理することで、よりわかりやすく(消化しやすく)なるのではないかと思います。インドや中国のように、人口増加率が低くても、実際の人口増加数は非常に多かったり、合計特殊出生率が高い国に共通する課題(乳幼児死亡率が高い、女性の教育水準が低く抑えられている)などが可視化されます。

 際だった値が出てくる国を地図帳や資料集で確認すれば、共通テストの選択肢として取り上げられる国の実情がよりくっきりと見えてくると思います。「受験勉強か?GISか?」ではなく、GISを通じてデータそのものに馴染むことで、受験対策にもなる・・・・はずです。
 次週は、富士市を題材に、都市問題を可視化する実習を行います。

【MANDARAデータファイル】
【マニュアルファイル】
sample2.jpgsample1.jpg

posted by いとちり at 17:37| Comment(0) | 授業の教材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月28日

世界の人口増加@

 富士東高校の2021年度3年生 地理BのGIS実習の1回目の教材です。
 レギュラー授業の内容に合わせて、毎週金曜日にやって行こうと思います。
 2回にわたって「世界と日本の人口」について、データを扱います。
 1回目は、フリーソフトMANDARAに慣れてもらいます。
 忙しくてそれどころでないかも知れませんが、興味のある人は家のパソコンで息抜きがてら「復習」してみてください。
 地理の統計や、国の名前に強くなります。

※おわび(5/29) MANDARAのデータの一部に誤りがありました(ベネズエラの人口)。
上位10カ国の人口、区切りの値が変わります。マニュアルを含めてを含めて訂正したものをアップしましたので、使われる際は再度ダウンロードをお願いします

○今日のデータ
(クリックするとダウンロードが始まります)

○今日のマニュアル(PDFファイル)
man001.jpg

○「MANDARA」のホームページ
 ”ダウンロード”からプログラムファイルを入手できます(Windows用)
MANDARA.jpg
posted by いとちり at 05:13| Comment(0) | 授業の教材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする