地理オリンピックの予選会のエントリー数が確定しました。
全国で210名。昨年よりは増えていますが、もっともっと増えてもらえたらなあと思います。
さて、この予選で選ばれた4名は、8月2日〜6日のアジア・太平洋大会に進むわけですが、各国の予選もそろそろ本格化しているようです。WBCも真っ盛りですが、IGOも頑張りましょう。
【リンク】
自己リンクですが、各国のIGO関係組織のリンク集です。
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地理オリンピックの予選会のエントリー数が確定しました。
全国で210名。昨年よりは増えていますが、もっともっと増えてもらえたらなあと思います。
さて、この予選で選ばれた4名は、8月2日〜6日のアジア・太平洋大会に進むわけですが、各国の予選もそろそろ本格化しているようです。WBCも真っ盛りですが、IGOも頑張りましょう。
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自己リンクですが、各国のIGO関係組織のリンク集です。
第2回日本選手権の申し込み〆切が迫ってまいりました。当初、2月28日としていましたが、3月10日正午までに延長するそうです。
静岡会場は、昨年12名だったので、今年も「20名ぐらい」ということで会場をお願いしていたのですが、既にたくさんのエントリーを頂いています。心配になってきたので、「大丈夫ですか?」と電話で聞いたところ「72名までOK」とのことです。本校以外からもたくさん受けに来てくれます。
ありがとう皆さん!指導の先生と二人三脚で頑張って下さい。
過去問を徹底的に読み込んで、「なぜ?」という問いかけと、「乾いた雑巾を絞るような論述力」をつけることがトレーニングの基本だと思います。日頃解いている地理の問題集を「地理オリンピック風に」作り変えて解いてみるのもいいのではないでしょうか。センターだったら、「選択肢を選べ」で終わっている問題に、「また、そう選んだ根拠を述べなさい」と自分で問いをつける。地形図の「正しいものを選びなさい」という問いがあったら、そこで書かれている以外に改めて説明文を書いてみて、誰かにやらせてみる等・・・・。どの教科もそうだと思いますが、「問題の出し合い」は一番効果的な学習法の一つだと思います。
マラソンだって、トップランナーは一人で走らずに「伴走者(ペースメーカー)」をつけますよね。
既に申し込みを終えてトップを「さあ、やるぞ」と思っている皆さん、是非、「伴走の相棒」を誘い込んで下さい。優秀なコーチは既にいらっしゃると思うので。
「いやいや、代表なんてとても」という皆さん。大丈夫。マラソンだって「市民ランナー」がいるじゃないですか。
同じ日、同じ時間、たくさんの人と「国際基準の地理の問題を解く」こと「自分なりの力を出し切って完走した」という経験は、きっと何かの役に立つはずです。地理に限らず、すべての学術オリンピックに共通する意義だと私は考えます。まさに「参加することに意義がある」。
頑張って下さい!会場で会いましょう。
センター試験や模試を解き直すのも、大切なトレーニングです。
ぱっと見て答えを出せる問題でも、「なぜそれを選んだか」きっちりと説明し、書き出せる力を地理オリは求めています。まずは日本語で、更につたなくていいので英語で書き出す訓練を積みましょう。中学校英語で全然構いません。辞書は持ち込めます。
問題番号C−2(File No.008) 問題本文はこちらを参照
下の表1は、アメリカ合衆国における大規模な工業都市を抱えるカリフォルニア州、ニューヨーク州、フロリダ州、ミシガン州ワシントン州の各種統計値を示したものである。
問題
(4)表1のA〜Cの州の名称を答えなさい。また、そう判断した理由を答えなさい。
(5)表1のワシントン州とミシガン州は、共に輸送機械工業に特徴がある。しかし、2つの州では同じ輸送機械でも異なる特徴を有する。それぞれの州の輸送機械工業の中心都市名とそれぞれの輸送機械工業の特徴について述べなさい。
【解説】
「アメリカの工業」センター試験でもおなじみのジャンルです。ただ、「それを選んだ理由を述べよ」というスタイルは、模試の解答などをよく見ておいて書き出してみること、数学の証明のように、考えているプロセスをどうプレゼンするかが重要です。
(4)について
A州 65歳以上の人口の割合が高く、工業生産額が低い。小売販売額は高い
・・・旺盛な消費意欲を持った高齢者層が存在し、農業、工業以外の産業(観光など)に依存して いる可能性。
B州 農業生産額が最低。工業生産額が高く、州全体の総生産も2番目である。=大都市とその近郊地域を抱える州だ。
C州 州別生産額が最高・・・・面積、人口共に最も大きな州であることが考えられる。
農業生産額が高い・・・・広大な農地をもち、農業も盛んな州である。
以上のことを鑑みて、A州はフロリダ州、B州はニューヨーク州、C州はカリフォルニア州である。
アメリカでは、成功した高齢者がフロリダやアリゾナに移住する傾向があり、老人専用の町などもあることを読み取りたい。一箇所だけでなく、表全体にわたって根拠を挙げられるかがポイントでしょう。
(5)について
ミシガン州・・・デトロイト
ワシントン州・・・シアトル
ミシガン州の輸送機械は自動車である。原材料は、周辺の鉄鋼業が盛んな地域から鉄鋼を調達し、各種の部品工場から部品を調達して組み立てが行われる。完成品メーカーだけでなく、様々な中小企業が分担し、鉄道や五大湖の水運によって結節しているのが特徴である。日本を始めとし他国との国際競争にさらされ、景気や個人消費の動向にも左右されるため、大規模な人員削減なども経験している。
ワシントン州の輸送機械は航空機である。第二次世界大戦中にテネシー川周辺のアルミニウム産業が疎開してきたことをきっかけに、それまでの造船業のノウハウを生かす形で生産が盛んになった。ボーイング社が主力工場である。メーカー間の国際競争もあるが、企業間、対政府取引が中心である。
と、無難に書ければよいのではないでしょうか。
高校2年生の皆さんは、受験に向けてそろそろエンジンをかけだす頃かと思います。いくら自分の試験が「センターだけ」だからと言って、4択を解いて「何点取れた」「間違っていたものをチェック」だけでは力はつきません.「余裕で解けるわいこんなもん」という問題に、あえて「そう選んだ理由」をしっかり説明してあげることで応用力がつくというもの。「地理オリは受験に関係ない」のではなく、むしろ「これから受験に向かってまっしぐら」という人(特に理系の諸君)にこそトライして欲しいものです。
また、「うちは進学校だから」とおっしゃる先生方こそ、大事な生徒を鍛えあがるツールとして地理オリを活用していただきたい。過去問解説は、春の補習なんかにもいけますよ・・・・!
最初にお断りしておきます。
@この解説はあくまで個人の見解であり、実行委員会の公式のの「解答」ではありません(実行委員会では解答を公開していません)。
A私自身は実行委員会の広報係ですが、これから解説する記述式問題の作成には一切関わっていません。寄り合い所帯ですが、このあたりの線引きはかなり厳格です。
Bこの解説は、「地理オリンピックってこんなんだ」ということを理解していただき、一人でも多くの高校生が地理オリンピックにトライしてもらうためのです。「こうすれば代表になれる」とか、「これをやっておけば間違いない」という類のものではありません(それが分かれば私が聞きたい)。「こんなんだよ。受けてみない?」と生徒に声をかけるためのツールとして、あるいは、「特訓」を施す上での指針として活用していただければと思います。
では、まいります。問題の原文は、公式サイト内にあります。
http://www2.dokkyo.ac.jp/~rese0012/tests/geoympiad2008.pdf
【1】B−(3)洞爺湖サミットに関する問題(File005)
次の地図は、今年の7月に実施される洞爺湖サミットの会場数編の地図である。洞爺湖町が毎年多くの観光客を呼び込むことができるのはなぜか。その理由について、観光資源としてどのようなものがあるか具体的な地名を列挙しながら説明しなさい。
【解答のポイント】
あくまで「地図上から読み取れる」事柄を挙げていくのがポイントです。外国からやってきた生徒が、全く土地勘がない場所の地図(日本語には振り仮名をふりますが)を見て、同様の問題を解くことを想像してください。「北海道の観光についてどのくらい事情を知っているか」を問うのではなく、あくまで「どのくらいまで地図を読み込めるか」の技能を聞いているわけです。
レベル別にピックアップしてみましょう。
★レベル1 地名を挙げられること。
・洞爺湖温泉町・・・・温泉がある
・洞爺湖スキー場・・・スキーが楽しめる
・洞爺湖ゴルフ場・・・ゴルフが楽しめる
・森林博物館・・・・珍しい植生があるらしい。
・洞爺湖・・・・・・湖がある
・昭和新山・・・・火山として有名
・有珠山ロープウエイがある・・・・景色がきれい。
★★レベル2 地図記号等が読み取れること
・遊覧船があり、真ん中の島に渡れる
・広葉樹林が多いので、湖から見える紅葉はきっときれいだろう。
・高速道路のインターや、室蘭本線が走り、アクセスがよい。海にも近いので便利
・浜町に漁港がある・・・・きっと新鮮な魚が手に入るだろう。
★★★レベル3 さあ、ここからがアスリート級の読図ですよ。
・洞爺湖は、水深が急に深くなるカルデラ湖・・・・水が澄んで冷たいので、見た目に美しい。独自の生態系がある。
・サミット会場は、標高600mの高台の上にある・・・昼の見晴らし、夜の夜景が美しく見える(地図からは読み取れませんが、花火大会なんかも盛んですね)
・「清水」という地名があり、大きな川もないことから、このあたりの飲料水は伏流水に頼っていると考えられる。(実際、このあたりは名水スポットがたくさんあります。水がうまければ料理も美味い。)
・海沿いには平野が少なく、山がそのまま海に落ち込む地形をしているので、山から流れ出す栄養分が豊富に海に注ぐので、海産物がおいしい。「浜町」に人口が密集しており、周辺に工場や畑もないので、漁業も盛んと考えられる。(牡蠣の養殖で有名なエリアと同じような地形ですね。ちなみに、ここの前の海(噴火湾)の名産は「ホタテ貝」です。
と、まあこんな感じです。レベル1〜2ぐらいは誰でも書けると思いますが、レベル3をどのくらい書込めるか、それこそ「オリンピック級」の洞察力、想像力を試しているわけです。
暗記の知識はあんまり要りません。と、いうか、下手に北海道のことや、ホテル「ウインザー洞爺」が建ったいきさつなどの雑学があると、地図に載っていないことまでずらずらと書いてしまう恐れがあります。繰り返しますが、「地図をどのくらい読み込めるか」を試しているわけです。
求めるスキル、トレーニング法について、何となくわかっていただけましたか?
「地図にこう書いてあるから(描いてあるから)こうだ」という、論理的な思考力をつけること、地図から読み取れないことは、たとえ知っていても書かないで捨てられること(下手に書きすぎない)が代表への近道です。
シリーズで解説を続けたいと思います。ではまた。
2月1日より、2009年度のエントリーが始まりました(締め切りは2月28日)。
事務局の方にもぼつぼつと、申込書が届いています。
各会場責任者から、エリアの学校向けにポスターとパンフを送らせてもらっていますが、お手元には届きましたか?
何はともあれ、こういう大会があるということをいかに知ってもらうかが、広報担当者の悩みどころです。
プレスリリースを打っていますが、メディアは冷たいです。うーん。
2000人が受けるオーストラリア、テレビ中継がされるメキシコ、他国をうらやんでもしょうがないですが、早く地理がメジャーになれる事を祈るばかりです(昨年の国内予選会は120名)。宣伝費も少ないので、Webと、先生⇒生徒の口コミ(&スカウト)に頼るしかありません。
全国の地理教師の皆様、自慢の弟子を世界に挑ませてみませんか?
社会科準備室を根城にしているような、地理夫、地理娘はいませんか?
私がそういう生徒でした(笑)。
地理大好きな高校生の皆さん、学校では変わった子でも、あなたは全然変じゃない。日本には、世界には、もっともっと気合の入った輩がごろごろいます。3月20日、全国一斉に問題を解いて、掲示板でもプロフでも、「いやー、あの問題はどうよ」と語り合ってみてはいかがでしょうか。きっとあなたの「地理ワールド」が広がること間違いありません。
学校の枠を越えて、友達同士誘い合わせて、先生を巻き込んでもらえると、地方会場があなたの近くにやってきます。ご相談、随時承ります。さあ、Let's エントリーです。
公式サイト http://www2.dokkyo.ac.jp/~rese0012/
よろしくお願いします。