パワポで教材を仕込んだり、テストを作ったり、あちこちに原稿を書いて、大げさでなく「毎日が締め切り」状態で1学期が過ぎようとしています。休みに入ったら、春からあちこちに書かせてもらった記事をアーカイブしたいと思います。
で、週末は家に閉じこもってひたすら採点していました。
採点の友に、iPadで「マイヤ・ヒラサワ」をヘビーローテーションでかけながら・・・。
ははーんと思った方、鉄ちゃんですか?それとも地理屋さんですか?私は、両方です。
Youtubeで200万アクセスを突破し、国際CMコンテストで賞をもらった伝説のCMです。
最初は、ただ単純に「すげー」と思って見ていたのですが、関連の動画(九州ローカルによるメイキング番組がめっぽう面白い・・・例えばこちらhttp://youtu.be/Bz3e_ZDD5-M)を見たり、「なんでここに駅を作った(作れた)んだろうか?」等、地図帳を見ながら考えたりしていると(←遊んでないで採点しなさいと言う感じですが)、結構深いものがあります。
もう10年以上前、修論を書くために九州にどっぷり滞在していたのですが、その時はだいぶ高速バスのお世話になっていたのを思い出します。レールは急な坂を登れませんから、どうしても遠回りになってしまいますが(特に東西の連絡)、バスは安いし景色もいいし、本数も多くて便利です。
熊本、鹿児島などの沿線は、「新幹線効果」がありますが、宮崎や長崎、大分あたりは、あまり時間短縮にならないみたいですね。長崎に行くには、新鳥栖で降りても接続が悪いので、直接「かもめ」に乗るかバスで直行した方が便利なようです。大分は、たまに「小倉から“さくら”に乗るべし」という指示が出ますが。
もっとも、九州はアジア(特に韓国や中国)からの観光客に大人気(=私の修論はこれでした)なので、向こうから九州を廻るツアーに「新幹線乗車体験」を入れて売り出してもいいのではないかと思います。別府―阿蘇―熊本―福岡の「ゴールデントライアングルコース」の一部に新幹線を組み込んでみてもいいのではないかと思います。“つばめ”で約1時間の旅です。新幹線って、「のぞみ」「ひかり」クラスは満員でも、「こだま」クラスはどこに行ってもガラガラですから、活性化策によいのではないでしょうか。
空港もそうですが、作ったからには地元の人が使うのはもちろん、いかに他の地域の人に「使ってもらう」かが問題です。建設費は、「現金一括払い」ではなく、将来にわたる長い長い借金(地方債)で作ったわけですし、駅を作った自治体は、毎年のメンテナンス代も結構かかるはずです。
ご祝儀気分が一段落して、「作ったもののどうしましょ」「これからどうなるんでしょ」という段階になった時、じっくり考えてほしいと思いますし、その時は「地理学」の出番だと思います。
中心市街地から思いっきり離れて作られた「新大牟田駅」や「新玉名駅」のような駅とその周辺がどうなっていくのか、「新富士」駅の住民としては、とっても興味深いところです。こちらは23年経ちましたが、んー・・・・どうなんでしょう。
また授業のネタにできたらよいなと思いました。