2013年07月06日

帝国書院「地理地図資料」(1学期A号)

「静岡県立裾野高校教諭」のクレジットでの第一弾です。
 GISを活用した授業実践@
 「GISを用いた汎用性の高い高校地理教育用教材の開発−とくに防災教育を視野に− 」

 

  2011年秋に、「国土交通大臣賞」を受賞した実践を文章にしました。chirichizu.jpg
  このころに比べると、データも、ソフトもハードも随分充実しています。ただ、学校の設備や環境、考え方はほとんど変わっていません。特に「防災教育」の分野は、「危ないところ探し」「正しい逃げ方」および「被災地への共感の涵養」で思考がストップしてしまっているように思います。

 「防災教育」とジャンルをくくるのではなく、あくまで「地域の成り立ちと特徴を視覚化する方法を学び、言葉と地図、景観をつなぐ」地理教育の延長線上に、災害対応を置くべきだと考えています。防災について学ぶとき、必ずしも「地元」である必要はないと思いますし、ここで取り上げた神戸のように、「天井川」とか「水無川」といった、地理でごく当たり前のように取り上げる話題から、災害のリスクと、“失敗から得られた教訓”(←ここが大事)を知るようなカリキュラムが必要だと思います。

  この夏、「iPad地図帳」を引っ提げて、仙台に入ります。「被災地」としてくくってしまうのではなく、各地の地域性、郷土性を最大限に引き出す教材を作ったうえで現場を歩いて、当地の地理の先生方と「さあ、どう使うか?」「端末やアプリをどうやって調達できるか?」についてじっくり議論したいと思います。

【本文】
https://www.teikokushoin.co.jp/journals/geography/pdf/201301g2/08_hsggbl_2013_01g2_p25_p26.pdf
【目次】
https://www.teikokushoin.co.jp/journals/geography/index_201301g2.html
【授賞式のプレゼンです】(いとちり:2011年10月27日付)
http://itochiriback.seesaa.net/article/232364471.html

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2012年04月09日

GISと地理教育(“e-journal Geo"-日本地理学会誌電子版)

 日本地理学会の電子機関誌「e-journal Geo」の、地理教育特集に論文を書きました。 http://www.jstage.jst.go.jp/browse/ejgeo/7/1/_contents/-char/ja/  タイトルの通り、「GISと地理教育の歩みをレビューした上で、今後の可能性を述べて」とのオーダーでしたので、「あれがない、これがない」と嘆くのではなく、「地理頑張ろう!」というメッセージを込めたつもりです。     「教科の学習活動全体を通して」GISに触れることができるのは、「地理」だけですし、そもそも、GISなんて言葉や概念ができる以前から、地理(特に高校以後の地理)は、要素と要素の組み合わせ、統計や何気ない景観から法則性と普遍性を見出す学問なわけです。「防災」もそうですけど、「ぼやぼやしてると、他の教科に持ってかれちゃうよ」ということを、ちょいと小難しく書きました。    「抄録」からつながる参考文献コーナーには、かなり前に書いた私の何本かの論文を電子媒体で読むことができます。合わせてご覧いただければ幸いです。 <論文へのダイレクトリンクはこちら> http://www.jstage.jst.go.jp/article/ejgeo/7/1/49/_pdf/-char/ja/ <引用文献欄> http://www.jstage.jst.go.jp/article/ejgeo/7/1/7_49/_cit/-char/ja/
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2012年01月09日

【連載終了】Google Earthで地形を楽しむ

 教科書会社の二宮書店の教員向け機関誌、「地理月報」の裏表紙を2年間担当させてもらいました。

 各高校には間もなく1月号が届くと思いますが、第10回をもちまして、連載終了と相成りました。525.jpg

 企画が持ち込まれた当初は、「カシミール3Dで地形解説」だったのですが、編集の担当の方と色々と話し込んで、だいぶ趣味に走らせてもらいました。なにしろ「プロ」相手の雑誌ですから、毎回毎回どうやって唸らせようかと頭をひねりましたが、いかがだったでしょうか?

 AKBの「研究生」じゃないですが、表舞台に出なかったネタも結構沢山ころがっていますので、またWebオリジナル版としてアップできればと思います。

 編集部から、過去10回分の校正用PDFファイルを頂きましたので、一堂に見られるようにサイトにしてみました。各回で使ったKML/KMZファイルもダウンロードできます。

 併せてほったらかしになっていた「いとちりポータル」の改装もしました。あと、Facebookも始めました。トップページにリンクがあります。

●「Google Earthで地形を楽しむ」バックナンバーサイト
http://www.itochiri.jp/ninomiya/ninomiya01.html
●いとちりポータル
http://www.itochiri.jp/

またぼつぼつ過去の出版物を整理できたらと思います。
自画自賛でなんですが、アップされているPDFをiPadで見ると、なかなかきれいでよろしいです。

posted by いとちり at 20:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月18日

Google Earthで屋久島データが見られない方へ

 いとちりポータル内にある、屋久島関係のGoogle Earth用ファイル(kmzファイル)をダウンロードしても、「zip」の拡張子がついたファイルがダウンロードされ、解凍して開いても、中身が見られないよというご指摘をいただきました(↓こんな感じ)。
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これは、フォルダの拡張子“zip"を、“kmz”に書き換えることで解決します。
Windows7の場合、何もしない場合、拡張子は隠されていて、変更できないようになっていますので、設定を変える必要があります。
 詳しいHow toを、「いとちりポータル」内に開設しましたので、活用ください。
 http://www.itochiri.jp/down.htm

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posted by いとちり at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月15日

「水と電気の島・屋久島」(二宮書店:地理月報)

  おかげさまで今年(=来年度)も連載継続が決定したこのシリーズ。
  今回は、現地の先生に協力をいただいて「屋久島」をフィーチャーしてみました。
 
  電力の96%を水力発電で賄い、使いきれない電力で電気自動車を動かしていこうという屋久島。
  島内には唯一の県立高校があり、そこの地理の先生が、地理オリンピックの鹿児島県の役員をされています。先日、原因不明(渇水時の補助電力である火力発電所の故障?)の停電で3日ほど続いたとのこと。「エコの島」もなかなか大変です。

 解説にも書きましたが、いろいろ面白い情報が集まったので、「月刊地理」(いとちり式・・・番外編3) として投稿しました。掲載がいつになるかは未定ですが、電気自動車プロジェクトの最新事情もフォローしています。
201101.jpg
【ダウンロード】

 記事(PDFファイル)
 
解説記事とKMLファイルへのリンクはこちら。
 http://www.itochiri.jp/nino201101.html

【リンク】
屋久島電工株式会社
 http://www.yakuden.co.jp/
 通称「やくでん」。屋久島では、九州電力ではなく、この会社が実質的に配電を請け負っています。水力発電の歴史等、詳しく書かれています。

屋久島CO2フリーの島づくり(鹿児島県)
http://www.pref.kagoshima.jp/kurashi-kankyo/kankyo/yakushima/co2free/index.html
いろいろやってます。詳しくは、後日出る(であろう)「いとちり式番外編3」にて。

屋久島のお茶(Yakusima’s Tea industry:You tubeより)
http://www.youtube.com/watch?v=6qL4ucamRz4
 共同執筆者の永田先生の力作。先生は、私の「映像教材の師匠」でもあらせられます。
 昨年末、アメリカの地理教育協会(NCGE)のビデオコンテストに出品された作品です。

posted by いとちり at 21:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする