2012年11月06日

工場マップ作り 

 2年の地理で、「工業の地理」の定番実習、「工場マップ」をやりました。
 
 MANDARAのバージョン変更に合わせてマニュアルを書き直しました。
 いつもは省略していた「マップエディタ」の方まで手を出してもらいました。だいぶ飲み込みの差がありましたが、原理を知る上ではやってよかったかなと思います。
 背景の地図は、日本地図だけでなく、世界図や身近な地域の地図でも可能ですので、分布図づくりをまた練習してみたいと思います。
 マニュアルとデータをセットでアップします。学校のサーバー仕様なので、2次利用される際は適当に書き換えてください。
papermill.jpgmanyu001.jpg
【ダウンロード】
j-factry.zip
●以下のファイルが入っています。
(1)生徒用配布プリント(word97形式)
(2)サンプルcsvファイル(製紙工場の住所録)
(3)MANDARAファイル(各種工場の分布図が入った地図付きファイル)
(4)csvアドレスマッチングサービスヘのショートカット
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2012年10月27日

自分で作るハザードマップ GIS day 関西2012 講習会

   日帰りで京都の立命館大学に行ってまいりました。
 母校を訪ねるのは、札幌勤務時代以来のはずなので、恐らく9年ぶりぐらいなのではないかと思います(昨年秋、修学旅行で正門の前を通りましたが)。勤務校から同大の地理学科に進学した2人の卒業生も来てくれて、懐かしくも緊張する講習会でありました。在学時代からある古い建物の間に新しい建物が建っていて、いささか戸惑いましたが。

 今や各地で行われるようになった「GIS day」。最も歴史が古く、常に最先端の情報を発信してきたのが「関西」であります。今回の共通テーマは「防災とGIS」。午前中は文部科学省、京都府、航空写真・測量のパスコ」のお三方による基調講演、6回目を迎えた小学生による「安全安心マップコンテスト」(うちの娘くらいの子がよそ行きの格好をして表彰状を受け取る姿が大変微笑ましかったです)と大変内容の濃いものでした。

 
 基調講演の中で、地域との連携においては、画面上の情報提示よりも紙地図が有効であるとの指摘がありました。確かに、
情報を画面で提示しながら危険箇所を云々考えたりするよりも、印刷した地図を公会堂の壁に貼ったりテーブルに広げたりしてああでもないこうでもない意見を出し合うことが有効である・・・・「我が意を得たり」という気持ちで午後の実習に入ることができました。

 

 当初、無料ソフト「MANDARA」を使った実習を提案するつもりだったのですが、システムの都合で最新版のMANDARAが入らず(大量のデータだと落ちてしまいます)、「地図太郎」の登板となりました。上位版の「地図太郎Plus」の講習会ライセンス版を作っていただいて、16名の参加者の皆様にレクチャーさせてもらいました。

 
 マニュアルの前書きにも書きましたが、このメソッドの最大の売りは「大判に印刷してみんなで囲める」ことにあります。昨年、校内展示を皮切りに市民会館、市役所ホール、小学校と、あちこちに引っ張りだこだった「自作ハザードマップ」。フリーハンドの「DIG」(災害イメージゲーム)よりも説得力ある地図を描くことができる上、電源もパソコンのスキルも要りません(作る先生には必要ですが)。ソフトの価格からして、パソコン室のすべてのパソコンにインストールして使ってもらうのは難しいとは思いますが、学校に一本、教科の予算なり防災担当課の予算で買って使ってみてもいいソフトなのではないかと思います。

 「GISで授業をやってみたい」という方にとってはちょっと変化球だったかもしれませんが、「防災教育」を無理なく自然に進めていく上では何かしかのヒントになったのではないかと思います。

 

  ずいぶん遠くからもお越しいただいて、ありがたい限りです。またお近くに行ける機会がありましたら、土地のネタを使って一品作ってみたいと思っています。

【講習会マニュアル】
manyual0202.jpg
20121027itochiri.pdf(PDF5.45MB)


【リンク】本日使ったソフト・データの調達先です。本日
使ったソフト・データの入手先です。

○地図太郎/地図太郎Plus(東京カートグラフィック社)
http://www.tcgmap.jp/product/chizutaro/

○基盤地図情報ダウンロードサービス(国土地理院・標高メッシュ/標高点)※事前登録が必要です。
http://fgd.gsi.go.jp/download/?JUMPPAGE=ADVERTISE

○CSVアドレスマッチングサービス(東京大学空間情報科学研究所)
http://newspat.csis.u-tokyo.ac.jp/geocode-cgi/geocode.cgi?action=start

国勢調査小地域別統計(総務省・統計GISの総合窓口)
https://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/toukeiChiri.do?method=init
○あなたの街の避難所チェック(京都市・水災情報館)
http://www.suisai-kyoto-city.jp/suisaiweb/shelter.html

【防災をはじめ、各種マニュアルはこちらから】
http://itochiriback.seesaa.net/category/12375151-1.html

posted by いとちり at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | マニュアル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月22日

防災教育のためのGIS−by MANDARA&Google Earth

 新潟県の高校研究会地理部会の講習会マニュアルです。

 
 「防災教育で」というオーダーでしたので、小手調べの「MANDARA文房具的使い方」の後、発電所マップ、柏崎刈谷原発を中心とした同心円図と続けたかったのですが、会場のPCのMANDARAのバージョンが古かったのを考慮に入れなかったため、後半は、だいぶちぐはぐなものになってしまいました。
 

 
「ソフトインストール禁止」の措置を取ったパソコン室が最近増えています。会場として使わせていただいた長岡高校もそうでした。許可を得るのに県レベルまで掛け合っていただいたようですが、ダメなものはダメ。こっそり入れて壊しでもしたら責任が取れないので、それ以上動けないところが多いようです。
 
 

 今回は、MANDARAのインストールなし版8.08を使いました。それ以後ですと、USBないしはデスクトップ上で起動す際には、管理者権限でのログインが必要なようです。インストールが禁じられている状況下で、生徒機で動作させるにはver.8.08が標準になるようなので、MADARA用の指導マニュアルを書く際は、その点を意識しておこうと思います。それ以後のバージョンでファイルを作っても読めない場合がありますので注意したいところです。また、マニュアル内の電子国土云々は、ver8.08ではできません。

 折角、GISが学習指導要領に載ったのに、ソフト一つインストールできないで大丈夫かな?という危惧はあります。とりあえず、MANDARAとGoogle EarthはUSBメモリからも起動しますのでそれで当座をしのぎつつ、パソコン室の管理者や行政に、しかるべき措置を講じるよう地道に運動していく必要があるのではないかと思います。台湾やアメリカでは、共有のコンピューター室とは別に、パソコンを備えた「GIS室」「地理室」のような部屋があり、Arc-Viewあたりが普通にインストールされていました。

 「GIS専用のPCを入れた部屋を作って。そうすれば使用頻度が上がるから」とお願いしたところで、日本の学校にその手の部屋ができるとは思えません。ただ、現行の設備の中で利用法を工夫し、大きなニーズがそこにあることを示していかなければ、何も前に進みません。普通教室では提示用GISを、そして定期的に生徒をパソコン室に招いて体験型GISをと交互にやりながら、GISへのニーズと教育効果を示していけたらと思います。

【ダウンロード】マニュアルはこちらから
manu20120821.pdf
manyu0821.jpg
posted by いとちり at 23:47| Comment(1) | TrackBack(0) | マニュアル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月02日

MANDARAで作るテスト&プリント用白地図

 期末テストシーズンです。先生方、いかがおすごしでしょうか。
 かく言う私も、週末、延々とテストを作り、ようやくゴールが見えてまいりました。
 地理や歴史のテストを作るとき、白地図が欲しくなりますね。それも点を入れたり矢印を入れたり・・・・。
 フリーソフトのMANDARAを使うと、この作業が多少楽になります。

 GIS(地理情報システム)というと、何かデータをこねくり回して分析して・・・と、とっつくにくいイメージがあるかもしれませんが、「地図を賢く使う」「使いやすいように加工する」ということで、もっと自由に普段遣いしていただけたらと思います。

【マニュアルダウンロード】
mtest.pdf
mandara001.jpg

 
posted by いとちり at 19:38| Comment(0) | TrackBack(0) | マニュアル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月27日

デジカメ×スマホで写真を地図上で整理する方法

 iPhone(私はiPadで使っていますが)で「GPX Recorder X」という便利なソフトがあります。一本¥85なり。現在地を地図上で確認できるのはもちろん、一度立ち上げておけば画面表示を切ってもずーっと軌跡を記録します。これを使って、旅行先で撮ってきた写真(スマホではなく、普通のデジカメで)を整理する方法を記します。

 備忘録として、書いておきます。
○GPX Recorder Xのサイト
 http://itunes.apple.com/jp/app/gps-recorder-x/id353482327?mt=8

(1) 記録したデータは、gpxファイルとして、メールやdrop box経由でパソコンに送ります。
(2)gpxファイルを、「カシミール3D」で開きます。ファイルを関連付けして直接開くか、「ファイル」→「GPS各種ファイルを開く」から、目当てのgpxファイルを探して開きます。
http://www.kashmir3d.com/
(3)ファイルを読み込むと、たどってきたルートが表示されます。kash001.jpgバックに地図がない場合は、「ファイル」→「地図を開く」で、電子国土等を読みだしてください。









(4)デジカメ写真を取り込みます。
「カシミール3D」のWebサイトから「デジカメプラグイン」をダウンロードしてインストールし、カシミール3Dの中に組み込んでおきます。
(5)写真を読み込む前に、「設定」ボタンをクリックして、デジカメの時刻表示と、iPhone/iPadの時刻表示にずれがないか確認し、ずれているようでしたら、その差を入力します。
(6)完了したら、「ブラウザ起動」ボタンをクリックし、取り込みたい写真がある場所のフォルダを指定します。
(7)写真をだーっと選択して、「GPSデータから位置を推定する」ボタンをクリックします。point2.gif




















(8)うまくいくと、カシミール3Dの地図上に、写真の小さなアイコンが並びますので、「アイコンの位置をExifに書き込む」ボタンをクリックします。ここでカシミール3Dはお役御免です。

place.gif













(9)次に、Google の無料写真整理ソフト「Picasa」を開きます。ない場合は、Googleのサイトからダウンロードできます。
http://picasa.google.com/intl/ja/

(10)開く画像ファイル・フォルダを指定します。そうすると、フォルダ内の写真が一斉に閲覧可能な形になります。

(11)「ツール」→「ジオタグ」→「Google Earthファイルにエクスポート」と進みます。
export.gif










(12)「タグがついていない画像はスキップ」を選びます。
(13)最後に、kmzファイルを作る画面に来ますので、名前を付けて保存します。
(14)kmzファイルを開いてみて、クリックした場所から写真が出てくるか確認してみてください。
fujitest.jpg










(15)軌跡をラインデータとして描きたい場合は、一旦「地図太郎」で読み込んだうえで(原データは点の集まり)替えました。
(16)ややこしいですが、フィールドワークで撮りまくった写真を、KMZファイル一つで整理できるのはなかなか便利ではなのではないでしょうか?教科書会社の写真教材も、Geoタグがつけば便利ではないかと思います。
 ちょっと勉強になりました。
posted by いとちり at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | マニュアル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする