12月21日(日)に、我が街、静岡県富士市の市長選が行われ、無所属新人の金指ゆうき氏が当選されました。
氏は、富士市内の中学校の元教員で、在籍中に地元の商店街の空き店舗を改装して私設図書館「ワンダー図書館」をオープンされました。開設当初から、私は本棚のオーナー(本棚のスペースに家賃を払って好きな本を置かせてもらう。他の方の本を借りるのもOK)に加えていただき、なおかつ、地図のイベント「地図のキッチン」シリーズをやらせてもらってきました。
(ワンダー図書館の設立経緯や氏の横顔については→こちら)
社会科の教員としても脂がのりきっていた金指先生と、どんなコラボができるのかとワクワクしていた矢先、その年の春に教員を退職されること、「市長選に出る」とおっしゃった時の驚きは、忘れられません。何度「市議でなくて市長ですか!?」と聞いたことでしょう。「ええ、市長です。僕、バカですから」(←と、おっしゃいました確かに)という言葉の後、いかにこの街の未来の見通しが暗いか、どうあるべきか、お話しを聞きました。商売柄、そういうことを絵にしたり、地図にしたり、あるいは地図に描かせて「うーん、難しい問題だねー」で終わらせてしまうことに慣れているので、本当にすごい人だなと思いました。
春になり、本当に教員をやめた金指さん。読書会に顔を出しては「いやー、暇なんですー」とおっしゃってみたり、図書館の店番されたり。当時は、現市長(3期目)の現市長が次期の進退も明らかにしていなかった(3期目は無投票当選でした)ことまり、「本当に市長選はあるのかな?」、「金指さんは、市議からだろうな」という目で見ていました。やがて、「本人」という赤いたすきをかけ、動画が流れはじめ、「おー、やってるやってる」と思いながら横目で見てきました。
で、現市長の不出馬表明、12月に市長選がある!ということがわかり、陣営もにわかに活気づいてきました。毎日通る通勤路にはボランティアスタッフが増え、動画も次第に具体的な内容となり、「あー、本当に出るんだなあ」と思いつつ、大本命は市議会議長まで務められたベテラン市議さんでもあるので、「まあ、接戦になればいいなあ。ダメでも市議から経験を積まれるんだろうなあ」と思って見てました・・・すみません。投票日の前日ぐらいまでそう思ってました。
見方が変わったのは、投票日の前日の土曜日です。
午前中の部活が終わって帰ってきて、うちの近所のスーパーの前で金指氏が演説をするという情報をSNSで知り、「こりゃー聴きに行かなきゃ」と、雨の中でしたが行きました。スーパーの駐車場ではなく、道を挟んで反対側の空き地に車を停めて、金指氏の演説を聴きました。そういえば、ライブでまともに氏の演説を聴くのはこれが初めてです。
はい、いろいろと刺さるものがありました。
「教員あがり風情でなにができる?」と罵倒されたこと
パンフレットを受け取ってもらえなかったこと
子供の頃にお祭りで楽しい思いをさせてもらったのに、今自分の子供達に同じような経験をさせてあげられないのがとても申し訳なく思っていること(←子供の太鼓がさかんな土地ですね)
このままだと、小学校も統廃合が進み、子供をめぐる環境がどんどん悪くなっていくこと
目の前の困りごとに対処するのも大事だが、外から来る人が楽しめる仕掛けを作っていくことが大事なこと
で、これが一番大事なので、赤く太く書きます
大人が夢を語らなければ、若い子達は絶対ついてこないこと
やーっと、ここで腑に落ちました「僕は、バカですから・・・!」と言ってた意味。
金指先生は、本当に本当に、バカなことを言い続けておられたと思います。
ただ、学校の教室の中で、政治の話がこれだけ飛び交ったのは、恐らく「小泉郵政選挙」(その時私は奈良で非常勤講師をしていました)の時以来だと思います。そのくらい、若い子達にも響いていたと思いますし、先生の教え子達はなんか誇らしそうでした。
市長就任は来年の1月ですから、まだ時間はあります。同業から市長が出るということ、自分とほぼ同世代の方がチャレンジされるということもそうですが、「大人が夢を語るべし」という信念には大いに共感しますし、感化されるところがありました。ここ数日、うれしさのあまりにAIを駆使して「2050年の富士市」と題して変な絵ばっかり描いています。
地理は英語で”Geography”・・・地球をグラフィカルに可視化する学問です。それは地図に限らず、言葉でも、ポンチ絵でも
何でもいいんじゃないかと思います。おかげさまでAIを相手に言葉の筆で変な絵を描くスキルは磨けました。授業でやってもらうかどうかは、もう少し検討の余地がありますが、「身近な地域の調査」の延長線で位置づけてもいいのかもしれません。
前置きがながくなってしまいましたが、SNSに載せた「2050年の富士市」をご覧下さい
金指先生、当選本当におめでとうございます
地図やポンチ絵のご用命があれば、いつでもどうぞ
勝手にCGO(Cheif Geographic Officer)を名乗らせていただきます
バカなことを絵にしますよ 地図を描きますよ
「絵に描いた餅」なんて言葉がありますけど、描き続ければ、信念を持って動き続ければ実現すると思います。
「画竜点睛」(竜の絵に眼を描き入れたら動き出した)なんて言葉もあります。
絵に描いた餅を、現実にしていきましょう。「画餅転世」ですよ金指先生!
働いて、働いて、疲れる前に、ちゃんと休んで下さいね。
「溜め」あってこその「突破力!」ですから。
2050年の富士本町商店街/レトロ調にリノベーションした商店街の中をLRTが通る
富士市LRT(左:南北線蓼原大橋付近/右:東西線:ロゼシアター付近)
富士駅〜新富士駅間の接続ばかりが議論されていますが、あえてそこは後回しにしての広い道路の歩道側にLRTを敷設するのもありかと思っています。
南北線は田子の浦港(吉原駅前)〜新富士駅〜大淵総合運動公園〜富士見台)、東西線は北松野(旧富士川町の富士宮市市境付近〜市立富士川体育館〜かりがね橋〜身延線竪堀駅前〜中島〜米之宮公園〜ロゼシアター〜市役所〜市民体育館前〜岳南電車に直結して沼津市市境まで)
スタジアムに集まる地元FCのサポーター達(左:田子ノ浦公園シラススタジアム/大淵総合運動公園次郎長スタジアム)
サッカーをはじめとするプロスポーツチームは、街の顔です。また、ヨーロッパではスタジアムまで地下鉄やLRTが直結し、試合の前後にはお揃いのユニフォームを着た人達(老若男女様々です)が街に繰り出します。街と郊外をつなぐLRTは、ホームチームの観客だけでなく、アウウェーチームのサポーターを迎える大切な足です。
現在、陸上競技場がある大淵総合運動公園付近の茶畑は、「清水の次郎長」親分が、維新後、徳川の旗本とその家来達の殖産興業として開墾した歴史があります(”次郎長開墾”という地名が残っています)。田子ノ浦の名物はシラスですが、現在の石油備蓄基地あたりを松林に戻した上で海と緑にかこまれたスタジアム(いざという時は防災施設)にしてもいいのではないでしょうか?どちらも、新幹線駅からLRTで直結させます。南北線、東西線は、各地の公営体育館も結びますので、室内競技のサポーターの輸送も大丈夫です。
富士駅or新富士駅前に大学/田子ノ浦港に入港するクルーズ船
富士市には今、大学がありません。また、工学系の国公立大学は近くて浜松、横浜、甲府まで行かなくてはいけません。
新幹線駅の側に大学を作れば、教授陣を新幹線通勤で招聘することが可能ですし、先端企業と連携した研究も期待できます。
「富士市立大学」なのか、「静岡県立大学工学部」なのか、「静岡大学富士キャンパス」なのかはわかりませんが、理工系の大学を工業都市の玄関に置くことは意義あることだと思います。
クルーズ船の写真は、実際に入港した際の写真を加工しています。高価な自転車を積んで移動する富裕層のツアーが寄港し、
サイクリングを楽しみましたが、田子ノ浦港〜沼津の海岸や、富士川流域の景観を連続的に整えることで、公共交通を充実させなくても「サイクルツーリズムの聖地」にすることができると思います。
おまけ
「剣道の聖地」にということで、道場、武道具店、浴場を集めて「剣道着を着たまま歩ける街」を描くようにお願いしたらこんな絵が描けました。剣道の世界選手権(3年に1回開催/次回は2027年に東京で開催)にむけて、シンガポール代表と台湾代表が合宿候補地として富士市を検討されています。富士市は高校剣道の地区大会や県大会が行われる立派な施設を持ち、大人の剣道もとても盛んな街です。外国からの「武道ツーリズム」もますます人気が高まっています。
どこかの道場に行けば、常に国際試合、武道具を持った若者達がLRTで道場巡り、センサーやAIによる科学的分析を手元のスマホですぐに反映・・・みたいな街になっても面白いかもしれません。
地図
富士市の国勢調査区別人口(65歳以上割合)
/駅から自転車で10分圏内の地域
本業の地図の方を忘れてました。
今、高校(本校では2年生)の「地理総合」では、「身近な地域の調査」としてこんな地図を描いてもらおうとしています。
オープンデータがもっと充実してくれればいいのですが、富士市はちょっと寂しいです。充実してくれることを期待します。
駅から自転車10分は、レンタサイクルによる観光資源開発をイメージした地図です。


