勤務校では、2年次から必修で地理総合が始まります。
3月の期末テスト後に組まれた特別時間割で、1年生(5クラス)を対象に、地理総合のイントロ授業を2時間ずつ行いました。1時間こっきりだと、ガイダンスをしておしまい・・・なんですが、2時間あるということに加え、この学年は、入学時から1人1台の端末(Chrome Book)を持っているので、それらを活用して何かできないものか?と教材を作りました。
1時間目は、何はともあれ自分達の地理的な知識を可視化しよう(Geo graphyですので)ということで、Webアプリの「白地図ぬりぬり」を使って、世界の国や都道府県をどのくらい知っているかの確認をしました。ワークシートはこちらです。
【リンク】”白地図ぬりぬり” https://n.freemap.jp/
2時間目は、「地理院地図」を開いてもらって、簡単な操作を体験してもらいました。
ワークシートはこちらです。
【リンク】地理院地図
2回の授業を約200名に対して行ってわかったことは、国名や地形図の読み方に関して、気持ちいいくらいに覚えていないということです。よく高校の部活動で新入生達に練習を課す際、中学校で引退して以来の競技であるにもかかわらず、タフなメニューを与えて(本人も張りきってしまって)思わぬケガを招くことがありますが、新高校2年生の地理感覚は、まさにそんな感じがしました。
探究やらアクティブやらの前に、とにかく基礎基本の徹底が必要だと思います。ただ、だからといって50分の授業の大部分を地名の暗記や穴埋めドリルに充てるのではなく、自分でやれることは自分でやってくる。アプリでもWebドリルでも、覚えるまでやる指導が必要だと思いました。幸い、生徒の皆さんはロイロノートという、大変便利なツールを使いこなしていますので、何を覚えていないのか、どうすれば覚えられるのか、ここに把握しながら「自主トレ」に励んでもらおうと思います。戦術的なことはそれからです。
教材作成のプロセスやロイロノート利用の実際については、3月4日に長崎県の先生方の研修会(オンライン実施)で報告しました。スライドを載せます。
かつて、「ほぼ無料・50分完結・教科書準拠」を旗印に、日常的に活用できるGIS教材の提案の雑誌連載をしました(2010年に『いとちり式 地理の授業にGIS』(古今書院)として単行本化)。次年度は「いとちり式 地理総合にGIS」を編む年になりそうです。教材をアップしていきますので、ご意見・ご感想を頂ければ幸いです。