東京学芸大学で行われた、日本地理学会で報告してきました。
たくさんの皆様のご観覧、ありがとうございました。
実践報告ではありますが、実践自体は生煮えと言いますか、これから改善の余地はたくさんあります。それでも、これから同様の実践を、通年でコンスタントに行うことで、4年後の新学習指導要領の実施に備えた教材作りとノウハウの共有を行いたいとの意思表示(公言して自分を追い込む)にはなったのではないかと思っています。
プロパー、ノンプロパーのお話をしましたが、殊にアクティブ・ラーニングに関しては、すべての教員がノンプロパーだと思っています(そもそも自分達が生徒として受けた授業の形態と全く違います)。地理に限らず、特定科目の「プロパー」で、進学校などで「とにかくあれも教えなければ、これも教えなければ、あー時間が足りない」という方ほど、アクティブ・ラーニングには抵抗感があると思いますし、面従腹背を決め込んでしまうのかもしれません。あるいは、ゴールも評価もあいまいな単なる「グループワーク」をたまに行うだけで事足れりとしてしまうのかもしれません。そうした事態を避け、なおかつ地理らしさ(ちゃんと地図を使う)を出すために、日々試行錯誤を繰り返す必要があると思いますし、総合学科や専門学科の「地理A」は、新必修科目「地理総合」に最も近い科目として、積極的にアクティブ・ラーニングにトライしてみるべきではないかと思っています。
年間通してどのような授業展開をするのか、評価はどうするのかについての質問を頂きましたが、この3学期に地理と現代社会で試験的な実践を繰り返し、アクティブ・ラーニングの型授業の「先発ローテーション」はある程度確立しました。また、テストの平均点も上がりました。「キャンプ&オープン戦」期間を終え、学会という「公式戦」を経て、いよいよ4月からの開幕を待つばかりといった状況です。今年は節目節目に学会発表を入れ、短報でも論文化して、アクティブ・ラーニング時代の高校地理のスタンダードを確立できればと思っています。その都度できる使いやすい教材や、素材へのアクセスも、このブログでお伝えできればと思います。
20180323 from Tomoaki Ito