倉敷市で行われている、帝国書院100周年記念展でギャラリートークをさせてもらってきました。普段の学会やら研究会やらと違い、地理教育とは関係ない(と思われる)市民の皆様を前に、郷土の偉人の足跡と、現代につながる意義をお話させていただきました。
改めて強調しておきたい点を一つ。
(大学等での)地理の専門教育を受けずに地理を教える人が、今後たくさん地理教育の現場に入ってくること→そうした若い世代の能力を不安視せずに、業界(教員・研究者・行政・そして民間の教科書会社等)でバックアップしていくかが火急の課題である。
・・・あくまで推測ですが、「文検」(文部省の中等教員資格認定試験)で教員になった荒美雄師は、いわゆる「正規の教育」を経てきた教員との間で相当苦労されたと思います。だからこそ、自分と同じ立場で教員を目指す若者を生涯にわたって支援しましたし、若い教員に発表の機会を与えました。今の「地理必修化」に向けてかわされている「地理プロパー」さん(特にその中核をなす方々)の議論を聞いていると、いささか悲観的過ぎる観があります。地理教育に携わるのは、教員、学会だけでなく、様々な人が関わりますし、民間の立場、例えば教科書会社さんがぜひ頑張ってほしいと思います。
前日から倉敷入りし、お墓詣りとゆかりの地を改めて案内していただきました。
「聖地巡礼」ではないですが、地図アプリ等を使って、ゆかりの地の写真や古地図と組み合わせてまわれるようにしたらよろしいのではないか?(・・・というか、多分作ります)という話にもなりました。
文章、アプリともに、まとめた上で改めて倉敷に関わって行ければと思います。
6年ぶりの墓参。荒美雄師が教員を退職された年齢を過ぎましたが、色々と感じるところがありました。また新たにいろいろ始まったなという感があります。
帝国書院の皆様、倉敷の皆様、どうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
〇配布資料