2015年09月29日

秋の大物教育者、来日ラッシュ

外国の事情はあまりわからないのですが、そんな私でも「おおっ!」と思う方々が相次いで来日されます。

(1)教育GISのカリスマ、Joseph Kerski 師匠が来日! 

 10月10日(土)に、表彰式があるGIS学会の大会プログラムが発表になりました。

 表彰式のあるセッションは、12:40からの特別セッション(1)「オープンデータ時代の学校教育におけるGIS」(会場A:447教室)です。「毎日新聞社賞」は3番目のプレゼンになります。
 あと、表彰式と前後するかもしれませんが、毎日新聞の「教育と新聞」欄で取り上げていただけることになり、近々学校に取材に来ていただけることになりました。

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授賞式後、いろいろと懇談したいところではありますが、その直後に別会場でアメリカESRI社の教育ディレクター、Joseph Kerski氏の来日講演があります。これは大注目です。
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 Kerski氏とは直接面識はないのですが、もともと、この「いとちり」というサイトを作るにあたって(2006年からやってます)強く影響を受けました。

 コロラド州のUSGS(アメリカ地質調査所)の研究員だったKerski博士は、GIS(地理情報システム)の世界と学校教育のギャップを埋めるべく、「ダウンロードして、解凍すれば即使えるデータと指導案」を量産し、「ロッキー山麓のGIS研究所」のタイトルで、様々な教材を公開。更に、普及し始めたYoutubeを使ってフィールドワークのやり方や、情報の整理の仕方などをレクチャー。まさに「デジタル地理教材のデパート」となりました。

 その後、2006年からGISソフトの大手、ESRI社の地理教育担当マネージャーに就任。同社の教育プログラムの策定や、K-12(小学校から高校まで)のカリキュラムの提案など、精力的に活動されています。
 〇Kerski氏のWebサイト

  「いとちり」を立ち上げたとき、和製Kerskiになれればと思い、彼を追いかけてまいりました。
自分にとっては雲の上の人ですが、来日され、基調講演を行うようです。
また、この学会とは別に、ESRI社日本法人とNPO法人伊能社中の共同で、翌週にKeski氏を囲むシンポジウムを企画中とのことです。詳細が分かりましたらまたまたこのブログに書きますが、憧れの先生を相手に、思いっきり地理教材トークをかませればと思っています。

 Jリーガーが、国立競技場でメッシとプレーできるくらいすごいことなのです。

(2)地理教育の国際シンポジウム

  ちょっとこっちは勉強不足で、パネリストのゴージャスさはいまいち実感できないのですが、とにかく地理オリンピックや国際学会で活躍されている方々が、それぞれの地域の地理教育の現状とESD(持続可能な開発のための教育)について議論されます。是非行こうと思うので、こちらもリンクを貼ります。
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 世界や日本の地理を扱う際、問題点を指摘して「大変だねー」「いけないねー」と批判するだけでなく、そこにいる人が豊かさを享受しながらも、環境と調和させながらいかにして持続可能な発展を遂げていくか、それを考えるのがESDです(と解釈しています)。例えば、石炭や石油を掘りっぱなしではなく、バイオマスなどの再生可能な森林資源を上手に使いながらエネルギー問題を考えていったり、フェアトレードのようなシステムを作って、プランテーションのインフラを生かしながら、現地の人達の生活水準を向上させ、農業の多角化を目指していくなど、国連もプロジェクトチームを作って教材開発や普及に努めています。これから必修化が検討されている新科目の「地理基礎」の設計にも大きく影響を与えるであろう考え方です。

 ESDの本場、と言いますか、ケーススタディによって分析や意思決定を求めるヨーロッパの地理教育、分厚い教科書で意外と細かいアメリカの地理教育。本当はいろいろと展開できるはずなんですが、独特の試験制度や必修/選択のシステムなどの「お家の事情」で今一つ元気がない日本の地理教育。博士、マネージャーとして国全体の教育を俯瞰する立場からどのような発言が飛び出し、それを受けて日本の研究者がどう答えるか、それらの議論を踏まえて「現場」の我々はどうコミットしていくか、興味深いシンポジウムかと思います。

 日々の業務に忙殺され、外の世界を知らないといわれがちな我々教員。外国との接点なんて夢のまた夢という気もしますが、こうやって重鎮の方々が来日されるのは、とてもありがたいことだと思います。地図やデータの形式は世界共通ですから、こうした交流をきっかけに、各地の教員の方々と教材のやり取りや、日本地理を学ぶための教材提供ができたらと思います。

posted by いとちり at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント・セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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