2015年08月02日

多賀城高校特別講座U iPad地図帳で街を歩こう


  さる6月に、公開講座の講師としてお邪魔した宮城県立多賀城高校。3時間かけて、各自でハザードマップに位置情報を与えて、新聞記事や写真を埋め込む授業をさせてもらいました。
(→詳しくはいとちり”6月3日付
  7月30、31日と、秋田に出張する用事があったので、その帰りに再び多賀城市にお邪魔させていただき、先生方、生徒さんと、ミニ・フィールドワークをしました。
 午前9:00に多賀城駅に集合し、海側に向かって歩く中で、iPadに入れた各種地図の位置の精度や地図から読み取れること、地図に何を埋め込むか、どんな地図を用意したらよいかなど、実際に生徒さん達に使ってもらいながら意見を伺いました。

 多賀城高校では、来春の「災害科学科」の開設に向けて、3年前から生徒の「防災委員会」が立ち上がり、市内の100箇所以上の場所に津波の到達高を示したプレートやシールが置かれています。すべて生徒さんが、泥の跡や柱の傷(普通の民家の塀などに跡が残っています)を測量して高さを割り出したものです。
  ほんの少し歩くだけで波の高さががらりと変わったり、道路を一つ越えただけで建物がすべてなくなっている場所があることなど、「津波到達図」や震災当時の空中写真を見ながら歩くことで生徒さん自身も「これは気づかなかった!」と驚いてくれる場面が多々ありました。

 最後に、3mの津波が襲い、買い物客が立体駐車場に避難したイオン多賀城店に行きました。まさにその現場で撮られたYoutubeの映像を見ながら地図を使って説明を聞きました。
 今年3月に仙台で行われた国連世界防災会議でもホスト役を務めた多賀城高校の皆さん。全国から訪れる視察の方や修学旅行生を相手に、自分たちの言葉で語る機会もこれから増えていくだろうとのこと。
そうした意欲あふれる若き語り部達の役に立てるよう、このデジタル地図帳ももっともっと改良を重ねて行けたらと思いました。

 こういうものが欲しい、こういう地図があったらいい。地元の小学生と組んでイベントをするときに何か使えないだろうか(・・・・小学生が描いた地図だって載せられます)等々、色々宿題を頂きました。また宿題を出しに、お伺いすることになりそうです。
 最後になりましたが、多賀城高校の皆様、暑い中お付き合いいただいて、どうもありがとうございました。
taga0000.jpgtaga0003.jpg
ほんの少し歩くだけで、到達した津波の高さが全く違っていたことがわかります。
taga0001.jpgmap0000.jpg
市街地を飲み込んだ津波は、多賀城駅前を流れる砂押川の堤防でようやく止まりました。
堤防には「波来の碑」が建てられました。
taga0004.jpgtaga0005.jpg
海に浮かぶ島のようになった「末の松山」。古今和歌集には、「想いを貫き通せば、末の松山ですら、波が越えるだろう」(波が越えるなんてまずありえない)という歌があり、この「波」が津波なのかどうなのかといった議論があるそうです。
 君をおきて  あだし心を  我がもたば  末の松山  浪も越えなむ
taga0007.jpgtaga0008.jpg
歩道橋の下に設置された津波表示板。ところどころに泥の跡が見られます。国道は完全に水に浸かり、歩道橋の上で一夜を過ごし、翌日自衛隊に救助された多賀城高校生もいたそうです。国道よりも南側は、建物がごっそりと持って行かれた場所があります。
ieon0001.jpgaeon002.jpg
3mの津波が襲った「イオン多賀城店」。立体駐車場からYoutubeで、当時の動画を見ました。
動画を地図内に埋め込むことも可能です。












posted by いとちり at 18:01| Comment(1) | TrackBack(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
紹介

言霊百神
Posted by コトタマ at 2015年08月09日 01:42
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック