2014年12月03日

裾野版「すごい防災訓練」

  11月30日 日曜日、勤務校(裾野高校)を管轄する「裾野市佐野2区」の防災訓練に生徒30名と参加してきました。

 文化祭で「自分で作るハザードマップ」を展示したのが縁でお付き合いを頂いている防災指導員さんのオーダーで、訓練用の「作戦地図」をGISソフト「地図太郎」で作って臨みました。今回、初めての試みとして、地区内の各班長(15個班)さんが自分の班をまわって発災箇所を確認し、本部の指示の下、自主防災会のメンバーが対処するという「本部立ち上げ訓練」が行われました。

 運動部の部員が中心の本校の生徒は、班長とともに偵察を行ったり、災害発生個所(プラカードを持って立つ)の提示、本部と現場との伝令役として動いてもらいました。学校の傍といっても、生徒の多くは他地域(他の市が多い)から通ってきていますので、地元にはほとんど土地勘はありません。災害時に学校に残留する生徒がボランティアを買って出た場合や、遠くからボランティアがやってきた場合も同様に、地元の方がわかるように道案内をする必要があります。今回は、テーブル上、壁面、携帯用と3種類の地図(国土地理院の基盤地図に消火栓、消火器、防災倉庫などのオープンデータをのせたもの)を置いて指示を出してもらいました。
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2500分の1スケールで描いた町内会図
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  実は、今年7月、千葉県浦安市でデジタル地図とタブレット(iPad)を使った情報収集・集約訓練が行われ、中学生が偵察・伝令係として活躍した事例があります。「すごい災害対応訓練」として大々的に報道されたので、記憶に残っている方もいるかもしれません。

〇日経TRENDYの記事
〇週刊アスキーの記事

  今回の訓練では、iPadやコンピューターは一切使いませんでしたが、今年の科研費(「オープンデータを活用した防災教育教材の開発と実践」)の一環としてiPad miniを10台購入していますので、折を見て実験をしていこうと考えています。「PDF Maps」というアプリを使うと、オフラインで地図を見て写真等を埋め込めるので、偵察用のマップシステムを作れないかと考えています。
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  端についたばかりのシステムですが、国土地理院の基盤地図情報、裾野市のオープンデータを組み合わせて、町内の実情に合った地図を作り、アレンジすることができたことは良い収穫になったと思いますし、生徒達もきびきびと働いてくれました。
 教室の、特定科目(地学や地理)だけが防災教育だけではありません。技能を生かしてどんどん学校の外に生徒と出ていく事ができる機会を増やしていければと思います。



posted by いとちり at 22:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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