2013年03月30日

タブレット端末を用いた「デジタル地図帳」システムの試作(日本地理学会春季学術大会)

presen01.jpg 埼玉県熊谷市の立正大学に行ってきました。

 
 「吉原高校教諭」としての最後の仕事です。
 “デジタル地図帳は、第二の電子辞書になる”との信念のもと、先生が自由自在に地図データを配信・蓄積できるような仕組みを考えてみました。

 携帯音楽プレーヤーの登場で、私たちは数百曲、数千曲の音楽を普通にポケットに入れて持ち歩くようになりました。「デジタル地図帳」は、何十枚でも、何百枚でも、古い地図でも新しい地図でも、持ち歩けるようになります。そういうイメージです。「第二の電子辞書」というよりも、「地図版iPod」と言ったほうがより近いかもしれません。

 携帯音楽プレーヤーに入れる音楽の入手方法は様々ですね。CDでもいいですし、音楽配信サイトでもよいです。有料版もあり、無料のものもある。「デジタル地図帳」は市販の地図帳を電子化したものではありません。それもあるでしょうけど、もっともっと膨大なコンテンツが既にネット上に(データとして)あるのですから、それを地図にしてストックしてしまおうという目論見です。

 今、多くの高校生はスマートフォンを持っています。
 「GIS=パソコン実習」、「授業にGIS=マウスを握って地図を描いたり分析したり」にいつまでもこだわっていると、地理教育復活の絶好のチャンスを失います。

 「パソコン室を思うように使わせてもらえない」「ソフトをインストールさせてもらえない」「そもそも、GISを学んだり、教える時間はありゃしない」とお嘆きの先生方、発想を変えてみませんか?「学校には学校のGIS」があっていいはずです。いつまでも大学のGIS実習のミニチュアを浸透させようとしてもどだい無理な話なのです。

 GISというツールをより自然に、毎日のように溶け込ませるように、私は日々いろんな工夫をしてきました。90分授業で何回にも分けて講じられる「大学のGIS」「50分完結」「地理の教科書準拠」に改め、1本数万円(その前は数十万〜数百万円)する「標準的なソフト」から「ほぼ無料」のソフト中心に等々。でも、これからは、「普通教室で」「2分間完結」のGISがあってもいいのではないかと思います。GISは、つまるところ「システム」なので、ソフトやハード組み合わせや使い方はもっと自由であるべきです。

 近いうちに、政府か自治体の決断で、各学校にタブレットが「降ってくる」かもしれません(あまりいいことだとは思っていませんが)。メーカー主導のデジタル教科書礼賛論も、ベストだとは思いません。一部の熱心な「学校外の」方々のリードで「無用の長物」にならないためにも、現場サイドから「ここまではできるが、ここが限界」等の事例をどんどん訴えるべきだと思いますし、デジタル教科書論に対して、「地理」の立場からの発言が増えていってほしいと思います。

【スライド】
 
 
 





【プレゼンで流した動画】

利用シーン1:普通教室編



利用シーン2:野外調査編(オフライン地図アプリ「ふじぶらり」)




【リンク】
 実験で作ったデータ頒布サイト。Google Earthが入ったタブレット端末で「デジタル地図帳」を体験できます。
@新潟県高校地理部会 夏の巡検(2012)用デジタル地図帳サイト
http://www.itochiri.jp/nagaokabosai/
A富士山-レーニア山共同教材開発プロジェクト用デジタル地図帳サイト
http://www.itochiri.jp/ipadmapi/
Bふじぶらり
実験アプリにつき、2013年5月末までの限定公開です。以後、アプリは使えますが、新規ダウンロードができなくなります。ダウンロードはお早めに。
http://fujiburari.com/

posted by いとちり at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 学会発表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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