2012年08月21日

「防災教育とGIS−高校地理が担うもの」新潟県高校教育研究会地歴部会地理分科会

 東京駅から上越新幹線で1時間半。新潟県の長岡市にいます。

 新潟県の地理の高校の先生方の研修会におじゃまして、2日間の研修&巡検です。
 初日のテーマは「地理教育と防災教育とGIS」・・・・来年から実施される新しい学習指導要領の地理分野の「目玉」(私は地理復活の”旗艦単元”と呼んでます)である2大テーマにどう取り組んでいくかという「講演」をさせてもらいました。ずいぶん前からこのお話を頂いていて、せっかくパソコン室でお話するのだからということで、地元の災害に関する資料をたくさんいただいて(平成23年7月の大水害を中心に)、それらを使ってGIS体験をして頂く時間をセットにしてみました。

 ハザードマップから始まって、5mメッシュによる標高区分図、地形図、Youtube,現地の写真、災害時の写真等、あらゆる「レイヤ」を作って、Google Earth上で重ねてみようという試み。普段、Google Earthをインストールしていないパソコンに(制限がかかっているので、プログラムをUSB⇒デスクトップにおいて実行)研修会専用に作ったWebサイト(著作権等クリアしていないので、外部からのリンクは貼っていません)からデータをダウンロードしていただいて開くという作業を行ってみました。

 易しいGIS(と自分では思っている)Google Earthですが、やはり慣れないと難しいようで、皆さん苦戦されていました。2学期早々に、同じような授業をやろうと思っているので、勘所を掴む上で何かと参考になりました。いろんなデータを重ねて行って、そこから何を読み取るか、何を読み取って欲しいか、しっかりとしたワークシートが必要だなと改めて思いました。

 内水氾濫を起こした「柿川」は、本当に小さな川で、「え!?この川が?」と思えるくらいですが、水害は相当なものだったようです。また、「長岡大空襲」の際には、挟み撃ちをするように爆弾が落とされ、行き場を失った人達が、飛び込んで多数亡くなった場所でもあるそうです。


 「まずは、防災の単元の内容の充実」
 
「GISと防災は、あらゆる単元の中に織り込むことができる」
 
  というのが、講演の趣旨です。一口に単元の充実といっても様々です。いくら地元だからといって、被災の記憶が生々しいうちに教材化を試みるのはなかなか厳しいようです。新潟中越地震でも、肉親を亡くした生徒や、フラッシュバックを起こす生徒もいるので、取り扱いは慎重にされているそうです。むしろ歴史上の災害や、別の場所の災害を使ってケーススタディを作るべきなのかもしれません。ただ、今は授業で扱うのは難しくても、将来に向けて資料を整理し、アーカーイブする必要はあるなと思いました。
 
 プレゼンスライドと、公開に支障なさそうなkmzファイルをアップします。
 2日目は、午前中がMANDARAの実習、午後から防災をテーマにした巡検です。

site001.jpg
データ頒布用特設サイト。リンクはクローズです。
nagaoka2.jpg

長岡駅前の標高(2m刻みで着色)をiPadのGoogle Earthで開いたところ。
パソコンよりも操作が楽、かつきれいです。

【ダウンロード】
●プレゼンスライド(2.4MB)
nagaoka20120820.pdf

●KMZファイル(Google Earth展開用”zip”ファイルとして認識される場合は、右クリック⇒プロパティでファイルの拡張子を”kmz”に変えていただくか、ファイルを解凍して、その中の”doc.kml"をGoogle Earthで開いてください。)
nagaokastation.kmz 長岡駅前の標高区分図

flood-movie.kmz 洪水時の様子(Youtubeの公開動画にリンクを貼ってあります)
nagaokapopdata.kmz 
長岡市の国勢調査区別人口(円の大きさで表現)
setai.kmz 長岡市の国勢調査区別世帯数(階級区分図)
ronen.kmz 新潟県の市町村別老年人口と老年人口率(塗り分けと棒グラフで表現)

【リンク】
平成23年7月新潟・福島豪雨による被害状況(第5報)
http://www.pref.niigata.lg.jp/nagaoka_seibi/1330549262850.html
新潟県庁のサイト。この報告書の中の7ページ、柿川の洪水対策図(浸水時の到達範囲が明記)の画像に位置合わせをしてkmzファイルとして閲覧していただきました。許諾を得られれば、kmzを公開します。

posted by いとちり at 05:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 学会発表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック