明治初期から京都では視覚障害者のための学校が自主運営され、桜の板に彫り込んだ京都の市街図や「触る地球儀」などが作られ、現在も大切に保管されているそうです。
21世紀の現在、これらの職人芸的な技術は、デジタルに対応し、作りたい場所の地図を簡単に作れるようになっています。ちょっと調べてみましたが、この世界、なかなか奥が深いですね。
【リンク】
●国土地理院の「蝕地図原稿作成システム」というサービスがあります。
http://zgate.gsi.go.jp/shokuchizu/
地形図を、「立体コピー機」(そういう機械があるんですね)にかけるための原稿のフォーマットに替えるシステムです。
●実際の利用法について紹介した動画がYoutubeにありました。地形図でなくても作れます。
http://www.youtube.com/watch?v=2Jna7v9Arok
●このニュースで取り上げられている研究室です。
新潟大学工学部福祉人間工学科渡辺研究室
http://vips.eng.niigata-u.ac.jp/
●視覚障害者用GPS歩行支援システム
静岡県立大の先生と、静岡市内の会社が共同で開発しました。あれま、身近なところで開発されているんですね。
http://www.extra.co.jp/sense/gpsnavi.html
開発発表会の模様は、こちらの新聞記事で。
http://mainichi.jp/universalon/report/archive/news/2010/20100615mog00m040023000c.html
●論文:「視覚障害者用地図教材の開発」(柏倉 秀克・青松 利明:2010)
http://www.ohkagakuen-u.ac.jp/tosho/kenkyukiyo/n12/01_kasiwakura.pdf
●「地理月報」の連載でお世話になっている二宮書店さんは、「点字地図帳」を出しています。
http://www.ninomiyashoten.co.jp/pc/atlas/braille_atlas/

●京都府立盲学校資料室のサイトには、雑誌で紹介されていた教材(文化財に近いですが)のカラー写真付目録がありました。28番が凸版京町地図、29番が地球儀です。その他の地図や模型類は、「地理」誌に写真とともに紹介されています。
http://www.kyoto-be.ne.jp/mou-s/siryousitsu/11page.html
●コラム「蝕地図の世界」
利用者の立場からのコメント。「地図太郎」でおなじみの、東京カートグラフィック社の広報誌に、京都ライトハウスの元所長さんが寄稿しています。
http://www.tcgmap.jp/company/gakusai/04/175.html
●蝕地図とは直接関係ないですが、立体地図模型をオーダーメイドで作ってくれる会社です。
立体モデル絵葉書なども作ってくれます。
株式会社トラストシステム
http://www.trust-system.co.jp/