12月から運航している「成田空港〜浅草・上野間¥1000」というリムジンバスが人気を集めているらしいです。
http://airportnews.jp/headline/612/(みんなの空港新聞)
空港から市街地までの運賃が割高だったり、いくら速いといっても乗り継ぎが面倒だったりすると、特に初めてその国に降り立った外国人には不安が増大します。自分自身、外国、特にアジアの国々に行った時、同じ思いをしたので、この指摘はよくわかります。その点、到着ゲートのすぐそばから、誰でも知っている場所にむけた行き先を書いた割安のリムジンバスは、とても安心感があります。
記事によると、このバスは、タクシー会社が運営していて、格安の料金を出すために旅館組合等をスポンサーにつけているのだとか(座席のポケットに旅館の案内の入ったマップなどが入っているとなお親切ですね)。
さて、ひるがえって我らが静岡空港。外国からの個人旅行客(日本人から見てもそうでしょうが)の立場から見ると、まあ不便この上ない事は確かです。最寄りのJR駅である島田駅まで¥500。うーん、成田バスの半分。静岡駅まで¥2000。うーん、成田から都心に出るより高い(しかも遅い)。更にそこから新幹線に乗って、乗換乗り換え伊豆やら富士山麓に行こうなんてことになったら、まあとてつもない出費ですね。「日本国内の移動費で国に帰れるわ!」なんて人が出てくるはずです。
今、静岡空港を使う外国のお客さんが増えているとのことですが、大部分が団体のお客さんです。
確かに、最初の訪問が団体で、その中の何%かに「気に入ったから次は一人で来てみたい」という殊勝な人がいるかもしれません。しかし、静岡空港(関空なんかもそうですが)は、「団体で動く場合と、個人で動く場合の国内移動のコスト(時間、お金)がけた違いに違う」のが現状です。
「静岡空港を使う外国人客が増えている」ことは紛れもない事実です。「また来たいな」と思った時、空港と各地をつなぐ個人旅行客向けのアクセスをどう安く整えていくかは大きな課題だと思います。
例えば、「静岡空港→西伊豆ルート」の値段を、思いっきり安くしてみてはどうでしょうか?
(西伊豆町観光協会より)
http://nishiizu-kankou.com/event/2010/07/post_4.html
伊豆は伊豆でも、西伊豆は、東京方面から公共交通で行くのはとても不便です。
観光バスでも、沼津のインターを降りてからが果てしなく混みます。ただ、「海に沈む夕日と赤く染まる富士山」は、どんな国の人にも感動を与えられると思います。女性の一人旅に、カップルにPR力は高いと思うんですが、なにぶん途中の交通費が高いですし、1日1往復とは、本数が少なすぎです。
外国人にとっては、東だろうが西だろうが「伊豆」は「IZU」ですし、寒いのが嫌いな北海道人(そういう人もいる)でちょっとお金のある人はひょいと飛行機に乗って伊豆やら沖縄を目指します(北海道にいた時、冬場は旅行会社のパンフ置き場は両方面のパンフで埋められて驚いた記憶があります)。冬の今こそ静岡空港の到着ゲートに「伊豆行き最短最安!バス&クルージングで¥1000ぽっきり」なんて看板を立てれば、話題になる事間違いなしです。浮いたお金で美味しいものを食べれば、地元にもお金が落ちます。「こんなに安いのなら」ということで、リピーターになってくれるかもしれません。
「そんなことできるか!」と思わないでください。伊豆の旅館やホテルは、新宿やらあちこちから「¥0」送迎バスを頻繁に出してますが、あれにかけるお金の何割かを出し合って、ベクトルを西方面に向ければいいだけの話です。お客は東から来るだけではありません。
成田にできて静岡にできないわけがないはずです。まずは静岡空港の国際線を増やすこと(アジアのハブ、仁川との本数を増やせば、韓国以外の国からも乗り継ぎやすくなります)、そして空港から各地、特に西伊豆方面を信じられないくらいの値段でつなぐことが必要です。あとは「富士」かな・・・・?富士山は、東京から山梨側に高速バスで行った方がはるかに便利で本数も多いので、やらなくてもいいと思います。
2010年12月16日
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