小さくですが、「地理五輪エントリー受付中」の告知が出ていましたね。
それを見てこのブログにたどり着いた人は・・・・あまりいないかと思いますが、とにかくこれを読んでいる高校生(中学生)のみなさん、地理オリンピックを受けましょう!
エントリーは公式サイトから応募用紙をダウンロードして、大会事務局へメールで送ります。
公式サイト:http://www2.dokkyo.ac.jp/~rese0012/
地理オリンピックと静岡県は非常に縁があります。
(1)初めて組織的な代表を送った時の引率者が静岡県人である。
2000年に1度だけ、同じ学校の生徒が個人資格でソウル大会に出たことがあった以来、参加が途絶えていたものを、2007年に初めて「代表予選」をして第1回アジア・太平洋大会(台湾)に行きました。その時の引率が静岡人(つまり私)です。
詳しくは、月刊「地理」誌に載った「代表引率記」をどうぞ。
http://itochiriback.seesaa.net/article/137306116.html
この時にノウハウを身に付けた台湾(実は、世界で使われているGPSやカーナビの産地だったりする)が、今回の「世界大会」を行うわけです。
(2)静岡で「代表強化合宿」をしたメンバーが世界で金を取った
合宿の模様がテレビで放映されたりもしました。
大雨の中、吉原本町やら田子ノ浦やら、「模擬フィールドワーク試験」をしました。学校の合宿所で、風呂のお湯が出なかったりして大変だったんですが。
合宿の模様はこちら。すみません。写真が切れてますが。
http://itochiriback.seesaa.net/article/137306158.html
2008年世界大会の模様はこちら。彼らも大学生です。2009アジア大会の時はお世話になりました。
http://geoolympic2008.blogspot.com/
(3)今年の地理オリンピックのポスターは静岡で印刷された
産地は静岡です。
今年の静岡会場(沼津)は、昨年に比べると、エントリー数に元気がありません。昨年は、58名が受験して、会場はすし詰め、東静岡のグランシップで、やったのですが、横長の会場だったので、それを更に詰め詰めにして「マルチメディア」の試験をやりました。
(↓こんなかんじでした↓)

「静岡だいいちテレビ」さんが取材に来て、夕方のニュースなんかにも出ました。静岡会場の最高は「銀メダル」(上位10位以内)。もうちょっとで「日本代表」が出たかもしれなかったんです。ちなみに、お隣山梨県からは、2008年に日本代表が出ています。
「代表なんて、どうせなれっこないし、関係ないや」って思ってませんか?
主催者としては、“一番”を決めること以上に、日本中の地理好きが同じ日、同じ時間を共有して、「あの問題はどうだった?」「僕はこう書いたけど、どうなんだろう」と盛り上がってくれることを企図しています。
パンフレットにも書いてありますが、地理オリンピックは「知識量」を問うのではなく、「考えるノウハウと精度の高さ」を競うものです。「いやー、なかなか渋い問題だったけど、どうよ?」と仲間内で話してもらう、近い将来、進学した先で「え!君も地理オリ受けてたの?覚えてる?あの問題はヤバかったよね?」と、話に花を咲かせてくれる(?)と大変うれしいわけです。北は北海道から南は沖縄まで、数百人が既にエントリー済みですので、新高3の人は、来年、「地理オリ経験者」に会う確率は高いです。「地理学科に行きたい」なんて人はその確率は更に高まる可能性大です。進学先で浮かないためにも(?)、今年の地理オリはMustで受けるべきでしょう。
最後に、初めて予選会をする際に、「地理オリとはどういう問題を出すのか」を研究していたときに見かけた問題を出しておきます。原文は英語です。

(↓こんなかんじでした↓)

「静岡だいいちテレビ」さんが取材に来て、夕方のニュースなんかにも出ました。静岡会場の最高は「銀メダル」(上位10位以内)。もうちょっとで「日本代表」が出たかもしれなかったんです。ちなみに、お隣山梨県からは、2008年に日本代表が出ています。
「代表なんて、どうせなれっこないし、関係ないや」って思ってませんか?
主催者としては、“一番”を決めること以上に、日本中の地理好きが同じ日、同じ時間を共有して、「あの問題はどうだった?」「僕はこう書いたけど、どうなんだろう」と盛り上がってくれることを企図しています。
パンフレットにも書いてありますが、地理オリンピックは「知識量」を問うのではなく、「考えるノウハウと精度の高さ」を競うものです。「いやー、なかなか渋い問題だったけど、どうよ?」と仲間内で話してもらう、近い将来、進学した先で「え!君も地理オリ受けてたの?覚えてる?あの問題はヤバかったよね?」と、話に花を咲かせてくれる(?)と大変うれしいわけです。北は北海道から南は沖縄まで、数百人が既にエントリー済みですので、新高3の人は、来年、「地理オリ経験者」に会う確率は高いです。「地理学科に行きたい」なんて人はその確率は更に高まる可能性大です。進学先で浮かないためにも(?)、今年の地理オリはMustで受けるべきでしょう。
最後に、初めて予選会をする際に、「地理オリとはどういう問題を出すのか」を研究していたときに見かけた問題を出しておきます。原文は英語です。

Q.船が進む方向に間もなく開けてくる海はどれでしょう。
(1996年オランダ大会)
(1)紅海
(2)ペルシア湾
(3)地中海
(4)大西洋
答え:(4)

Q 2つの写真は、同じ国で撮られています。
写真を撮った国はどれでしょう。(1996オランダ大会)
(1)ウクライナ
(2)キルギスタン
(3)カナダ
(4)パキスタン
答え:(2)
中学生の皆さんも受験することはできます。ただし、6月末までに16歳以上になっていないと、「メダル」は取れても「日本代表」として派遣はされません。「4年前の浅田真央」状態になりますが、それでも今回は下は中1からエントリーが出ています。中学時代から何回も受けて、高校生になったら代表として海外に行こうなんて人が出てきているようです。ちなみに、2007年の日本代表では、予選時中3だった生徒さんが選ばれて、高1の夏休みに私と台湾の土を踏みました。
今日から、静岡県の公立高校入試です。地理の問題はなかなかハイレベルでしたね。あれをすいすい解ける人ならば、地理オリンピックにエントリーしても高校生と互角に渡りあえると思います。中3から受ければ3回、中1から受ければ5回試験を受けることができます。「授業の地理」は、中1と高2がメインですし、学ぶ内容もそれほど差はない(日本地理はむしろ中学の方が詳しい)ので、他の科目ほど年齢によるハンディは少ないと思います。
長々とすみませんが、とにかく静岡県民の皆さん、がんがん応募して下さい。
3月14日、沼津市立図書館で待ってます!
地理好きな親御さんによるお子さんへのプッシュも期待しております。
その日のうちにお子さんが問題用紙を持って帰ってきますので、お子さんと一緒に、ぜひ頭を悩ませてみてください。
くどいですが、エントリーは公式サイトからメールにてお願いします。
http://www2.dokkyo.ac.jp/~rese0012/
「地理民族」という用語は、私が高3の時、文系で地理を選択した人間が300名中9名しかおらず危うく「開講せず」の危機になった(担任の先生の驚異的な粘りでOKになったと聞いております)際につけられた校内用語です。絶滅危惧種、少数民族扱いされていた我々は結束固く、卒業後も行き来があります。そのうちの一人は、休みに公園に行くとよく会い、お互いに「なんか、行動バターンが似てるねぇ」と、お父ちゃん談義に花を咲かせてます。