2008年12月17日

ブラタモリを見て

放送が延期になっていたブラタモリ(NHK)。きっちりと録画しました。が、実際に見たのは子供が寝静まった後、パソコンで(You tubeに既にアップされています。”ブラタモリ”で検索すると、5本に  分けた動画がでます)。

感想・・・・・うーん、難しい。私達地理教師のように、古地図をながめたりそれを持って歩くのに慣れている人間には、「へえー」、「ほー」、「ああ、はいはい」の連続で、大変面白いのですが、高校生にいきなり「面白いから見なさいよ」と見せても、すぐには食いつかないなと思いました。

○明治神宮は、昔は何もない空き地に、100年先を見越して植林がされて 出来た森である・・・へぇー。

○渋谷川は東京オリンピックに合わせて水洗便所を作るために 川ごと下水道管にされた・・・・・・へぇー。

○表参道は、もともとあった台地を切り崩したので、石垣が両サイド

にあった・・・・・・・・・へぇー。

○表参道は、東京オリンピックに合わせて拡張工事がされた・・・・・・・・・へぇー。

 さあ、感想を・・・・「うん、よくわからんが、ぼちぼち面白かった。」

 キーコーンカーンコーン。

 さあ、終わりだ。帰ろ帰ろ。タモリってマニアックだね。いとちりみたい(笑)。  

 というような光景が目に浮かびます。

 地方在住の、あんまり地理が好きではない生徒にこの番組の面白さを伝えるのは、かなり難しいと思います。

 逆に言えば、このネタにどう意味づけするかが、

 「地理でご飯を食べている人間の腕の見せ所」といえるでしょう。

   例えば、今はほとんどが道路の下にもぐってしまっている渋谷川は、それで洪水のリスクがなくなったわけではありません。下流の港区では、渋谷川の氾濫(下水処理能力以上の降雨があった場合)に備えてハザードマップを公開していますし、もともと地名に「谷」がつくくらい、低くなった土地の地下を走っている地下鉄や地下道が浸水すればどんな事態が想定されるか(最悪の場合、都会のど真ん中で溺死)なんて話をすると、「住民や訪れる人のほとんどが、そこに川が存在した事すら知らない街・東京」の恐ろしさが見えて来るのではないでしょうか。

 と思ったら、さすがは東京。ちゃんと手は打ってあるようです。

  渋谷駅の下には巨大な地下空間があり、そこに水が貯められるんだそうです。

 でも、そんな予算もない我々地方の住人は、旧河道の存在なんてすっかり忘れて、ある日突然どどーんと大水害に襲われてしまいます。うーん、ここにも中央と地方の格差が・・・・・。なんてことは横道にそれすぎでしょうか。

  とにかく、「糸口」は沢山あります。

  明治神宮の森は、都会のど真ん中の「里山」そのものです。地方の里山の維持者がいなくなり、荒れ果てて行く中で、東京の里山は月給取りのおじさんがしっかり維持しているというのも何とも皮肉な話ですが。明治神宮の頃の東京の都市計画(本当はロンドンよろしく“グリーンベルト”で東京を囲む予定だったが関東大震災でく断念。完成していれば東京大空襲の悲劇は多少軽減できた?)の話に触れてもいいと思います。

  自分だったら一気に見せてしまうのではなく、単元に合わせて切り出して使うかな? というか、切り取って、噛み砕いて、ふくらませてやらないと、“もたないな”と思いました。

 とにかく、せっかくのタモリ×NHKの力作。ただの「東京トリビア」にしてしまってはもったいない。

 じっくり料理してみたいと思います。

【リンク】

  港区・防災のページ 渋谷川のハザードマップがあります。

 大雨のときでも、渋谷駅前が水浸しにならない理由(exite news 2007.10.8)

いとちりはブラタモリを応援します!(11月23日付の記事)Youtube内で公開されている

「タモリ倶楽部」の地理関係特集にリンクがあります。



posted by いとちり at 01:24| ブラタモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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